元気な海の生き物たちを支える飼育員たちの普段は見えない仕事、水族館の裏側を見せてもらいました。
記者リポート
「2015年に開館し多くの人に親しまれている仙台うみの杜水族館、きょうは水族館を支える様々な仕事についてみていきます」
午前8時。開館前の水族館にはイルカたちの鳴き声が響いていました。およそ300種類、5万点の生き物を飼育する水族館の一日は、お客さんを迎える前から始まっています。
仙台うみの杜水族館パフォーマンスチーム 伊藤崇さん
「きょうは水族館の一日をじっくり見ていきましょう」
まず向かったのは、イルカたちがいる「うみの杜スタジアム」。
ショーの前に欠かせない仕事があります。毎日行う健康チェックです。
体に傷がないか、呼吸の仕方や目の開き方に異常はないか、食欲はあるか…一頭一頭丁寧に確認します。
これは体温測定。イルカの体温は人間と同じくらいです。毎日しっかり見ているので飼育員の人たちは生き物たちの異変にすぐに気がつくそうです。
仙台うみの杜水族館パフォーマンスチーム 伊藤崇さん
「毎日顔を合わせている動物なので、泳ぎ方がちょっと違うだけでも我々はすぐ気づくことができる。ちょっと動きが違うなといった感覚は非常に大事なので、どんな小さなことでも逃さないように全体を通してしっかり見るようにしている」
お客さんを楽しませるイルカたち。そのパフォーマンスはこうした飼育員の健康管理が支えています。
生き物たちの餌を準備する部屋は、「調餌室」というそうです。ペンギンの餌になる大小のアジとイカナゴの仕分けが行われていました。
仙台うみの杜水族館海獣ふれあいチーム 池田真由さん
「同じ魚でもいいんですけれど、ペンギンによって口の大きさが違ったり体の大きさが違ったりするので、それぞれ別のご飯をあげてます」
うみの杜水族館にはオウサマペンギンやフンボルトペンギンなど、5種類のペンギンがおよそ80羽います。
仙台うみの杜水族館海獣ふれあいチーム 池田真由さん
「みんな翼にバンドをつけていて、それぞれの色の組み合わせで個体が分かるようになっています。右側につけている子が女の子、左側が男の子です。みんなそれぞれ食べ方の癖とかがあるので、癖に合わせてお魚を口元に持っていきます」
エサやりもペンギンたちの個性に合わせて。飼育員のおかげでペンギンたちはきょうも元気です。お客さんのエサやり体験でも食欲旺盛でした。
餌やり体験をした人
「すごいペンギンが寄ってきてびっくりしてかわいかった」
続いて向かったのは大水槽の上。
仙台うみの杜水族館水処理チーム 芦澤淳さん
「ここでは水質測定といって、大水槽に暮らす魚たちが住みやすい水になっているかどうかを測って調べたいと思います」
魚たちにとって、水質や温度の変化は、体調に影響するため、水質管理はとても大事な仕事です。水質計で水の温度やpHを毎日測り、検査室でより詳しく調べることもあるそうです。
仙台うみの杜水族館水処理チーム 芦澤淳さん
「水質を調整するときに特に難しいのが、透明度。濁りを抑えることがすごく難しくて、いくつか濁りを抑えるための方法があるんですけれど、その一つが消毒」
消毒が弱いと藻が発生して水が濁ってしまうため、消毒状態の測定も重要だそうです。
仙台うみの杜水族館水処理チーム 芦澤淳さん
「特に消毒の作業は(オゾンや塩素などを)入れる量を間違えてしまうと、本当に魚は弱いので、最悪全滅もあり得るので、かなり気を付けて毎日こまめに測っています」
仙台うみの杜水族館魚類チーム 大谷明範さん
「これからサクラダイを飼育している水槽に潜って、掃除をしたいと思っています」
水槽にダイバー入る掃除も飼育員の大切な仕事です。水槽の中にいる生き物や機器に影響が出ないように慎重に。スポンジでこけを落としたり、サンゴの場所を変えたり。
仙台うみの杜水族館魚類チーム 大谷明範さん
「水槽がすごくきれいになりまして、生き物たちの配置もしながら状態も見られましたので、皆様に見ていただけるような作業ができたかなと思っています」
イルカたちのショーに、ペンギンとのふれあい、そして色とりどりの魚たち。水族館の楽しい一日は、飼育員たちのたくさんの見えない仕事によって支えられていました。
