意外と知られていませんが、ギンザケは宮城県が全国に誇れる水産物です。
海の町、女川町。この日行われていたのは、「おながわ銀鮭まつり」。
記者リポート
「こちらではギンザケのつかみ取りが行われていて、みなさん悪戦苦闘しています」
生きたギンザケのつかみ取りが大人気です。
参加した子供は
「速くて追い詰められなくてちょっと悔しかった」
女川水産加工研究会会長 鈴木伸輔さん
「きょうは、女川町が35年以上生産量が日本一の養殖ギンザケを知ってもらうために開催したお祭りなんだよ」
宮城県はギンザケの生産量が日本一多い県です。去年は全国の4分の3とダントツの生産量。(農水省「海面漁業生産統計調査」2025年全国2万600トン・宮城1万5400トン)
そして、そのおよそ半分が女川町のギンザケなんです。
ギンザケの養殖は1970年代に南三陸町で始まり、数年後に女川町でも本格的に始めました。三陸のリアス海岸は波が穏やかで育てるのに適しているそうです。生産する人たちの長年の努力もあっておいしいギンザケを安定して作れるようになりました。
女川町には食感や味が違う4つのブランドがあり、それぞれ、工夫して育てています。
養殖ギンザケを水揚げするのは、主に、春から夏の夜明け前。この日の作業が始まったのは、日付が変わったばかりの午前1時ごろでした。朝、市場などに新鮮な状態で届けるために、真夜中から作業を始めるそうです。
ここで育てているのは、「みやぎサーモン」というブランドギンザケ。卵からかえって、200グラムほどになったら、秋ごろから、この大きないけすで育てます。
卵からおよそ1年半で、出荷できる1キロ以上になるそうです。
グルメイト阿部郁也さん
「広く色んな人に食べてもらえるように、おいしく食べてもらえるように生産してます」
ところで、日本では取れる魚の量が年々減り続けています。2023年は最も多かった1984年の3分の1以下。
原因はいくつもあります。海の環境が変わって取れる魚自体が減っていることや、漁業をする人が減っていることなど。なかでも、天然のサケは大きく減っていて、県内の海で取れたサケは2008年度はおよそ316万匹でしたが、昨年度はわずか1581匹でした。だからこそ、安定して取れる養殖が注目されているんです。
「銀鮭まつり」を開いた鈴木さんの職場を訪ねました。
鈴木さんが着ているのは「ギンザケTシャツ」。女川銀鮭広報部で作ったTシャツです。
「ギンザケ愛」たっぷりの鈴木さん。この日は、小中学生に「みやぎサーモン」を食べてもらいました。地元の特産をもっと知ってもらいたいからです。
女川水産加工研究会会長 鈴木伸輔さん
「女川は人口が少ないですよね、5000人ぐらいしかいない小さい町ですけど、魚を作って加工して、食べられるのは貴重なこと。きょうはぜひ旬の銀鮭を味わって食べてほしいと思います。いただきます」
小中学生は
「あと100個ぐらい食べたかった」
「こんなにちっちゃい町だけど、すごいなって思った」
大好評のギンザケですが、地元女川町でも日本一だということを知らない人も多いそうです。鈴木さんたちは、女川のギンザケを多くの人に知ってもらえるよう、活動を続けると話しています。
女川水産加工研究会会長 鈴木伸輔さん
「やっぱり女川町ってすごいんだなとか、こういう仕事もあるんだなとかって思ってくれたら、やっぱりこの先、残って仕事しようとかですね、そういうところまでつながればいいかなと思います」
