8月8日・9日に実施したFNNの世論調査で、高市内閣の支持率については、前回7月の調査からほぼ横ばいの62.5%だった。
また、高市総理が“悲願”とした食料品の消費税減税については、約半数が「賛成」と答えた。
調査結果を分析し、内閣支持率が続落しなかった要因と高市政権の今後を探る。

「下げ止まり」支持率 若年層ほど高水準
FNNの世論調査では、高市内閣を「支持する」と答えた人の割合は、今年5月から3カ月連続で下落したが、今回の調査では、前回7月の61.6%より0.9ポイント上がり、62.5%だった。依然、高水準の内閣支持率と言える。
7月の報道各社の世論調査では、内閣支持率が軒並み下落したため、今回の調査結果を受けて、関係者からは「下げ止まった」との見方も出ている。
年代別に見てみると、高市内閣を「支持する」と答えた人は、
18~29歳では81.8%
30代は76.4%
40代は64.2%
50代は61.2%
60代は60.9%
70歳以上では48.1%だった。
若い世代ほど支持率が高いことがうかがえる。
物価高対策に不満の人の本音は
高市内閣の支持率が75.9%で、最も高かった2025年12月の調査結果と比較してみる。
12月の調査では、高市内閣を「支持する」と答えた人に最も評価する取り組みを尋ねたところ、「物価高対策など経済政策」が40.2%で最多となった。
しかし、今回の調査では、物価高に対する政府の対応について、「評価しない」と答えた人が64.7%で、「評価する」と答えた27.0%を大幅に上回った。

この数字を見ても、「責任ある積極財政」を掲げた高市総理に対し、物価高対策など経済政策に期待を寄せていた多くの人が、現状への対応に不満を抱いているのは間違いない。
その高市総理が物価高対策の目玉として位置づけるのが、食料品の消費税減税だ。
政府は5日、臨時閣議を開き、食料品の消費税率について、2027年4月から2年間、1%に引き下げ、中低所得者に残り1%分の税収にあたる年間約6000億円を現金で給付し、「実質ゼロ」とする基本方針を決めた。1989年の消費税導入後、税率の引き下げは初めてとなる。
今回の調査では、この政府の決定について、「反対」の人は40.6%だったのに対し、「賛成」と答えた人は52.9%で、“賛成派”が上回る結果となった。

ここで注目したいのが、物価高に対する政府の対応を「評価しない」と答えた人がどう受け止めているかだ。
飲食料品の消費税減税に「賛成」の人は43.0%だったのに対し、52.2%が「反対」と答えている。物価高対策に不満を抱いている人たちが求める対策ではないとも言える。
70歳以上での支持率の落ち込み
また、今回の調査では、年代別に見ると、70歳以上は、物価高に対する政府の対応を「評価しない」人が70.6%と高く、飲食料品の消費税減税についても50.2%が「反対」と答えている。
70歳以上の内閣支持率については、2025年12月は65.9%だったのに対し、今回の調査では48.1%だった。20ポイント近く落ち込んでいて、“支持離れ”が見て取れる。
食料品の消費税減税をめぐっては、与野党から財源を懸念する声や、再び税率を8%に戻すことは難しいのではないかという指摘も出ている。

今回の調査でも、減税した2年後に再び税率を8%に戻すことについて、「賛成」の人は42.6%で、「反対」と答えた人は49.9%だった。
さらに、高市総理が具体的な財源を示さず、減税を決めたことについては、「評価する」と答えた人が30.9%。「評価しない」と答えた人は61.5%で大幅に上回った。

内閣支持率の続落が止まった要因
それでは、なぜ今回、内閣支持率の続落が止まったのか。その要因としては、まず熊本地震に対する政府の対応が考えられる。
政府は、熊本地震の復旧・復興のための支援として、今年度予算の予備費から200億円を超える支出を決めたほか、復旧費用に対する国の支援を厚くする「激甚災害」に指定した。
今回の調査では、こうした政府の対応について尋ねると、「評価しない」人が6.8%と“少数派”だったのに対し、「評価する」人は88.6%に上った。

さらに、高市総理が2月の衆院選で公約とした食料品の消費税減税を決断したことを指摘する声も少なからずある。
実際に、高市内閣を「支持する」と答えた人に、その理由を尋ねると、「実行力に期待できる」が43.6%で最も多く、それに続く「他によい人がいない」の20.4%を大幅に上回っている。
高市総理は9月に税制改正大綱を決定した上で、秋に想定される臨時国会に関連法案を提出して早期の成立を目指す考えだ。しかし、参院では少数与党であり、野党の賛同を得られるかも不透明な状況だ。
高市総理が“実行力”を発揮し、食料品の消費税減税を実現するか、そしてそれが支持率にどう影響するか、今後も注目を集めそうだ。

【フジテレビ政治部デスク 木村大久】

