11月18日、新たに東京で493人の感染が確認された。
重症者数は39人。昨日17日は42人で3人減ってはいるが、依然として多い状況となっている。
新規感染者の人数が過去最多となったのは、東京、神奈川、埼玉、長野、そして静岡。
全国の感染者数も2,100人を超え、過去最多となった。

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「どこまで増えるか想定できない」

加藤綾子キャスター:
この東京都の493人という感染者の数を、どうご覧になりますか?

国際医療福祉大学大学院 松本哲哉教授:
感染者数がここしばらく結構増えていましたので、これから増えていくことも予想はされていました。ただやはり493人という数を聞くと、私たちでも結構緊張が走ります。
このままの勢いでいったら、どれぐらいまで増えるのか想定できません。400人ぐらいまでにはまだしばらく時間がかかるのかなと想定していましたけど、500人近くになって…そうすると、さらに来週はもっと増えるのかなと考えざるを得ないですね

加藤綾子キャスター:
冬に向かって増えてくるだろうと予想はされていたんですけれども、その予想を上回るペースで増えているのが少し怖くなるのですが…ちょっと衝撃的な数字になりました

住田裕子弁護士:
どっかに、慣れとか気の緩みがあったんじゃないかということをつい考えてしまう。それからまんべんなく全世代に来ていますから、高齢者の方も増えてきて、そういう意味では重症化率が高いので。医療体制は今までで大変だったと思うんですけど、さらに大変になるので…医療体制のひっ迫とか崩壊にならないよう心から願うところですよね

加藤綾子キャスター:
少し前までは若い人中心にというイメージだったのですが、一気にここでまんべんなくという変化が出てきました

東京でも早急な対策が必要が

佐々木恭子キャスター:
感染拡大ペースも速まっています。こうした状況を踏まえて、東京都にも動きがありそうです。
感染状況の警戒レベルが、現在は「感染が拡大しつつある」という判断だったのですが、最も深刻な「感染が拡大している」に引き上げる方向で、明日のモニタリング会議で最終調整していることが分かりました

となりますと、今後東京も北海道がすでに行っているような対策、例えば「不要不急の外出自粛」「往来の自粛」また「酒類提供の飲食店の時短要請(午後10時まで)」なども取っていく可能性があります

加藤綾子キャスター:
松本先生、この早急な対策というのは必要になってくるのでしょうか?

国際医療福祉大学大学院 松本哲哉教授:
感染症は本当にどれだけ早く対応するかというのが、その後の感染者の増加に確実に影響してきます。なので増えた時に、じゃあ後で…というタイミングであれば手遅れなんです。
正直、今 北海道では“増えたね”どころではなくて、実は相当なところまで達しています。これから1カ月後ぐらいだと相当な数に増えていると思いますので、やるならすぐにやる。しかも、ある程度徹底したことをやらないと、おそらく北海道はこれから封じ込めるのにかなり厳しいのではないかと思います

加藤綾子キャスター:
東京はどうですか?今やらないと?それでも少し遅いぐらいということですか?

国際医療福祉大学大学院 松本哲哉教授:
東京は寒くなくても、ここまで増えてきているわけですよね。これにまた気温が下がって乾燥という条件が重なると、さらに加速するわけです。
だったら、今のうちになるべく押さえられることを、やれることはやっておくということが、重要だと思います

加藤綾子キャスター:
とにかく対策は早め早めに、ということですね

GoogleのAI・東京都医師会の予測を上回る拡大

佐々木恭子キャスター:
気になるのが、今後どこまで感染拡大が続くのか?
GoogleがAIを使って、こんな予測を立てているんです。
11月16日~12月13日までの28日間に、全国で予測される陽性者数は5万367人。死亡される方も543人は出るだろうという予測があります

東京は12月13日の時点で、1日あたり552人の新規感染者が出るのでは、という予測があるんです。

加藤綾子キャスター:
すでにちょっと近づいてますよね?

佐々木恭子キャスター:
そこなんですよ。今の11月時点の予測は約300人くらいなんですが、今日18日は493人ですから、この予測をはるかに超えるような拡大が見られるということなんです。
そこで、東京都医師会は11月10日、こんな予測を立てていました

東京都医師会:(11月10日)
そのまま続きますと4週間後には600人1日あたり600人になるという数字ということは、ご理解いただきたい。

佐々木恭子キャスター:
東京都医師会の予測は、17日の時点で350人。そして12月8日の時点で1日あたり600人になるだろうという予測だったんです

しかし、今日の感染者数を見てみますと、350人ほどではないかという予測を上回っている。
そのGoogleのAIの予測も、東京都医師会の予測も上回るスピードで、感染が拡大しているんです。

加藤綾子キャスター:
今日の東京都の感染者数が発表される前は、このAIのはじき出した数字を見ても「こんなになってしまうんだ」って驚いたんですけど…今日発表された数字がそれを上回っているということで、じゃあこの後どうなっていくんだろうと?

住田裕子弁護士:
そういう意味では、もちろん個人の対応、私たちの緩みがあってはならないと思います。手洗い・マスクが大事だと思うのですが、行政のGoToキャンペーンについても北海道もやっているように、地域の実情に応じたきめ細かな対応を、東京やあちらこちらで考えなくてはいけないんじゃないでしょうか

佐々木恭子キャスター:
東京都医師会の予測も、今の時点で何も手を打たなければということだったのですが、そのあたり東京都がどのように対策を考えるのかだと思います

(「イット!」11月18日放送分より)