3日、京都地検が起訴したことを明らかにしたのは、刑務官が受刑者3人からお金を受け取る約束をしたという収賄事件でした。

新たな刑罰「拘禁刑」の導入から1年。

刑務所という閉ざされた空間の中で一体、なにが起きていたのでしょうか。

元刑務官の中川忠昭氏が解説しました。

■京都刑務所に勤務する刑務官が収賄の罪で逮捕・起訴

京都地検に収賄の罪で逮捕・起訴された京都刑務所に勤務する刑務官・吉沢峻匡被告(28)。

ことし3月、受刑者の下浜和希被告(34)、松本優被告(39)、ドス・サントス・ウェリントン・ルイス・ヒデアキ・ナガテ受刑者(42)の3人から便宜を図る見返りとして現金20万円を受け取る約束をした罪に問われています。

受刑者3人も贈賄罪で起訴されました。京都地検は便宜の詳しい内容や吉沢被告らの認否について明らかにしていません。

一方で、下浜被告と松本被告は「本質はナガテ受刑者に脅されている吉沢被告が2人に金を用意するよう強要した事件」だとして、先月31日付けで刑事告訴しています。

■京都刑務所では、過去にも同様の事件が

京都刑務所では、過去にも同様の事件がありました。2014年に京都刑務所の刑務官が受刑者に便宜を図る見返りに現金5万円を受け取る約束をした疑いで逮捕され、その後有罪となっています。

■「対話と私語の区別が付かなくなっているのでは」

刑務所の中で、刑務官と受刑者は非常に厳しい関係性と思われる方が多いと思います。今回の事件のようなことが起きうるのでしょうか。

【中川忠昭氏】「今回の事件の詳しい内容は全くわかっておりませんけれども、このような事件がまた何回も繰り返されているのかなと感じております。

去年から拘禁刑になって、コミュニケーション能力を高めようということで、『職員との対話』というようなことがキーワードになっております。対話と私語の区別が付かなくなっているのではないかなと感じております」

■2025年から拘禁刑に一本化

これまでは、懲役刑は作業が義務、禁錮刑は刑務作業なしと分かれていましたが、2025年6月から新たな「拘禁刑」に一本化されました。

拘禁刑では、刑務作業の義務はなく、立ち直りのプログラムなどを受けることで、更生に重きが置かれ、円滑な社会復帰を目指すものへと変わりました。

再犯率を下げるために導入された制度で、刑務所内では対話が重視されているということです。

【中川忠昭氏】「コミュニケーション能力を上げようという“対話”と、友達関係になってしまうような“私語”の区別がついてないのではないかと感じております。今まではそういった会話をしないようにしてきたので、こういったことが起きてしまうと気をつけなきゃいけないと思っております」

■「刑務官が律して線引きをする必要性」

【浜田敬子氏】「私は基本的に懲罰よりも拘禁刑の方が社会復帰を考えたらいい方向性だと思っています。

なかなか社会の中に居場所がないとか、コミュニケーション能力がないことによって仕事に就けないことで、また刑務所に戻ってきてしまうと聞くので、コミュニケーション能力を磨くという方向性はいいと思う。

むしろ刑務官の方が、律してきちんと線引きをするってことが必要になるのでは?」

【中川忠昭氏】「そうですね。刑務官がこれ以上のことを言ってはいけない、やってはいけないと認識することが大事だというふうに思ってます」

(関西テレビ「newsランナー」 2026年8月4日放送)

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