秋田県三種町の夏の芸術「みたねサンドクラフト」が25日から始まります。2026年で30周年を迎えるイベントの目玉は、史上最大となる巨大な砂像。準備は大詰めで、23日は最後の仕上げ作業が進んでいました。製作者の思いに迫ります。

2026年の砂像は「大龍神像」。勇ましい目つきに、立派なひげ。龍は細かいうろこまで丁寧に彫られています。イベントの30周年を記念して、約1000トンの砂で高さ5メートル、幅30メートルの巨大砂像に仕上げました。

2026年のみたねサンドクラフトのテーマは「SAND LEGACY~砂で紡ぐ30年、未来へ続く物語~」です。「遺産」や「先代から受け継いだもの」を意味するレガシーと、伝統を次の時代につなげるという思いが込められています。

巨大砂像を手がけたのは、イベントのプロデューサーで砂像作家の保坂俊彦さんです。

保坂俊彦さん:
「サンドアートを見たことがない人もたくさんいると思う。まずは砂を使って砂像ができるということ、三種町の景色などを楽しんでもらいたい」

秋田出身で、学生時代に彫刻を専門に学んだ保坂さんは、第1回から砂像作りに参加。以来、毎年製作に携わっています。

2018年に東日本大震災の復興を後押ししてほしいと、宮城・東松島市から依頼を受けて伊達政宗をモチーフにした作品を製作したところ、人を勇気づける力を改めて感じたといいます。

活動の原動力は「作品で誰かを元気にしたい」という思いです。

龍の周りは三種町の特産品やキャラクターが彩ります。

ジュンサイをイメージした部分には、葉に見せるために線が入っています。この線は、ケーキの側面に線を付ける道具を使用しています。

砂像彫刻には専用の道具はありません。保坂さんは、掃除用のブラシやおたまなど、日常にある約20種類の道具を使って製作にあたります。

2026年は保坂さんを含む全国から集まった作家5人と、町民20人ほどが砂像作りに参加しました。

イベント開始から30年。製作者の高齢化が進む一方で、若い力も加わっています。

能代市出身で、出産を機に三種町に移住した櫻田真実さんは、2019年から実行委員に加入し、これまで運営としてイベントに携わってきましたが、今回初めて彫刻に挑戦しました。

受け継がれてきたサンドクラフトという文化が、着実に次の世代につながっています。

保坂さんは「30年間、多くの人がつないできたから今がある。これからも町の文化として残してほしい」、そんな思いでイベントに臨みます。

展示期間は25日から8月31日まで。三種町の釜谷浜海岸で開催され、日没後から午後9時まではライトアップされます。

また、25日午後8時からは5000発の花火が打ち上げられます。

秋田テレビ
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