郷土料理をアレンジしたオリジナルメニューが味わえる岩手県軽米町の食堂を紹介する。
岩手県軽米町にある創業から70余年を数える老舗「内まる屋」は、特産品の雑穀などをふんだんに使ったメニューがそろう食堂だ。
2代目店主・内澤多賀志さんが揚げているは、なんと南部せんべい。
看板メニューは南部せんべいの天ぷらが入った「軽米ラーメン」だ。
透明感のあるスープがコク深いしょうゆ味の王道の中華そば。麺はスープが程よく絡み、のど越しの良い中太麺を使用。
内澤さんによると「しょうゆベースでコクのあるスープで鶏の脂で甘みをプラス。麺は地元の製麺店に依頼したオリジナル麺」だという。
南部せんべいの天ぷらは、衣がしっとり・ふんわり、中はしっかりとした食感、スープと南部せんべいの香ばしさの相性も抜群だ。
軽米には南部せんべいの天ぷらをおやつとして食べていた文化があり、郷土食を大切にする内澤さんがラーメンとの組み合わせを考案した。
軽米ラーメンは、「地元の食材を盛り上げたい」という内澤さんの思いがこもった一品だ。
このほかにも地元の食材を使った珍しいメニューがある。そばかっけを現代風にアレンジした「そばかっけピッツァ」だ。
「そばかっけ」は、軽米町など県北部の郷土料理で、そば粉を練って平らに伸ばし三角形に切る。
それを大根や豆腐などと一緒に煮て、にんにく味噌をつけて食べるおもてなし料理として親しまれてきた。
そばかっけをピザ生地にアレンジし、そばの風味と心地よい食感がクセになる一品だ。
「ニンニク・味噌・ネギ・そばの実・チーズが入っている。ピザとして提供することで、そばかっけを後世に残したい」と話す内澤さん。
郷土食を後世に残すため料理人としての努力を惜しまない内澤さんは、2026年で76歳を迎え、ますます元気に内まる屋を切り盛りしていく。
内まる屋店主 内澤多賀志さん
「淡々と続けていくだけです。淡々と続けていくことは大変なことですけどね。いけるところまでいきたいなと思っております」
地元の貴重な食文化に触れることができる軽米町の内まる屋に今後も注目だ。
