秋田県内は異常と言えるクマの出没が続いています。全国でもこれまでにない場所でクマの出没や人身被害が確認されていて、国は2025年11月に「クマ被害対策パッケージ」を取りまとめました。
パッケージには3つの段階があり、緊急的な対応は、警察によるライフル銃を使ったクマの駆除や警察・自衛隊OBなどへの駆除の協力要請が盛り込まれています。
短期的な取り組みでは、狩猟免許を持つ自治体職員「ガバメントハンター」の人件費の支援や個体数の削減・管理の徹底。
中期的には、統一的な手法による個体数の推定や人の生活圏とのすみ分けなどに取り組むとしています。
「人の生活圏とのすみ分け」に向け、23日、秋田県大仙市で緩衝帯の整備が行われました。民間の力を借りてクマによる被害防止を目指します。
菅原咲子アナウンサー:
「大仙市協和の国有林です。イワナの養殖場や温泉施設にもほど近い場所ですが、草が生い茂り、クマが身を隠しやすくなっています」
東北森林管理局は、管内5つの県でクマと人の生活圏のすみ分けを図るため、6月から緩衝帯の整備を進めています。
県内の市町村にクマの出没状況などを聞き取り、優先順位を付けながら作業を行っていますが、要望が多く手が回らないのが現状です。
こうしたことから、林業や土木事業を手がける企業で組織する秋田林業土木協会が協力することになり、23日は19人の会員がボランティアで国有林の下草の刈り払いや木の伐採に当たりました。
範囲は約1キロにわたる上、歩くのが困難なほど急な斜面でしたが、参加者は業務で身に付けた技術を生かし、スムーズに作業を進めていました。
作業開始から30分ほどで見通しが良くなり、クマが出没してもすぐに存在に気付けるようになりました。
秋田林業土木協会・佐藤輝寛 常務理事兼事務局長:
「微力ではあるが、クマ被害対策に貢献できればという思いで参加した」
東北森林管理局森林整備課・小倉茂課長:
「見通しが良くなったらクマが出てこないかというと、われわれには知見がないのが正直なところ。緩衝帯の整備でクマの出没回数が減るだとか、どういう傾向があるのかを見ていきたい」
東北森林管理局では、秋ごろまで緩衝帯の整備を進める考えです。
