梅雨明け以降、各地で厳しい暑さが続いているが、この暑さは日本の夏の風物詩、祭りにも影響を及ぼしている。各地の熱中症対策や祭りを運営する事務局の思いなどを取材した。

酷暑の中の祭り 神輿の巡行では飲み物を載せたリヤカーや看護師も同行

毎日うだるような暑さの大分県内。大分市では15日、最高気温36度を観測し2026年初めて猛暑日となった。

この暑さの中で行われたのは大分市の若宮八幡社の夏祭りだ。威勢のいい神輿の巡行では飲み物を積んだリヤカーが。

さらに看護師などが同行し、熱中症への備えをして、祭りを行っている。

統括総務の幸壮一郎さんは「休憩ポイントを例年よりも多くして、時間にも余裕を持って巡行するようにしている。熱中症の人が出ないようにやっていきたい。そこに尽きる」と対策を述べた。

大分市の若宮八幡社の夏祭りでは看護師など同行
大分市の若宮八幡社の夏祭りでは看護師など同行
この記事の画像(5枚)

神輿の担ぎ手が熱中症疑いで救急搬送

7月12日に行われた県内三大祇園の1つ、臼杵祇園。こちらでも給水所を設置するなどの対策が取られ、祭りの参加者、そして、沿道の人たちそれぞれが厳しい暑さへの備えを心掛けていた。しかし…

熱中症の疑いがある神輿の担ぎ手の男性がいると連絡が入り、救急隊員が現場へ。

速やかな対応で、男性は病院に搬送された。

臼杵消防署の庄司哲宏さんは「梅雨明けして間もないので、皆さん(暑さに)体が慣れていないんじゃないか。かなり気温が上がってきているので、熱中症リスクがとても高いのかなと思う」と話す。

こうした事態に備え、祭りの事務局は救急隊員に常駐してもらい、適切に対処できるようしている。

臼杵祇園まつり
臼杵祇園まつり

やむなくルートの短縮を決めた祭りも

一方、暑さによって、これまで大切に守ってきた伝統をやむなく変更した夏祭りも…

約900年の歴史を誇る中津市の鶴市花傘鉾祭りだ。

色とりどりの紙で作った花が飾られた「花傘鉾」や神輿の行列がおよそ35キロを練り歩き、「日本一長い距離を歩く祭り」と言われている。

祭りを行うのはお盆過ぎの8月下旬だが、厳しい暑さが続くようになったため、2024年から歩く距離を半分以下の約12キロに変更。

地区の行事の関係で、日程を涼しい時期にずらすことが難しいことから、参加者の安全を守りながら、祭りを継続させるため、ルートの短縮を決めた。

鶴市花傘鉾保存振興会提供
鶴市花傘鉾保存振興会提供

運営者は「無理をせず楽しい祭りにしたい」

鶴市花傘鉾保存振興会の松下太事務局長は「みなさんに負担をかけなくて、事故なく昔の形を少しでも残すのは、今の形しかないかなと意見をまとめた。余裕を持って休憩時間をたくさん取りながら祭りを進めたい。無理をせず楽しい祭りにしたい」
」と思いを語った。

県内の祭りにも及ぶ暑すぎる夏の影響。参加者と観客の安全を守りながら、伝統を引き継ぐために、各地の夏祭りで模索と工夫が続けられている。

臼杵祇園まつり
臼杵祇園まつり
テレビ大分
テレビ大分

大分の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。