先週、TSSの記者のスマートフォンに警察官を名乗る男から電話がかかってきました。
事件解決を名目に金を要求する詐欺の手口40分近くにわたる会話の全容です。
「+1」から始まる国際番号から電話をかけてきたのは、「滋賀県警捜査二課のモリタ」を名乗る男。
【詐欺電話】
「現在、大阪府警と滋賀県警の合同捜査をしておりまして大阪府警のほうでヒグチ・タクヤという人物を逮捕している状況になります」
(記者)…はい。
男によりますと、”マネーロンダリング事件の主犯”として逮捕したヒグチ・タクヤという容疑者の自宅を家宅捜索したところ、記者名義のキャッシュカードが見つかり、押収したとのこと。
【詐欺電話】
「現在〇〇さんのキャッシュカードが事件捜査の中で見つかってしまっている。以上ですね。〇〇さんに対して事件に関係があるのではないかという嫌疑がかけられている状況になります」
(記者)…はい。
周りに通話が聞かれないよう、1人の環境での通話を促す男。
場所をかえて、会話を続けます。
【詐欺電話】
「広島県〇〇〇〇〇〇〇〇。こちらはいまお住まいになられているご住所でお間違いはないですか?」
(記者)はい。あっています。
男は、記者の自宅の住所を把握していました。
【詐欺電話】
「この件をそのまま放置してしまいますと〇〇さんの名義の口座ですとか資産などが差し押さえられてしまうのと同時に、最悪の場合逮捕されてしまうという場合がありますのでそちらはご理解ください」
(記者)…逮捕ですか。
脅すような口調ではないものの、逮捕される可能性を示唆します。
【詐欺電話】
「これから大阪府警本部のほうにお電話のほう転送させていただきますのでこのままですね。お電話を切らずにお待ちください。失礼いたします」
(プルルル…)
「もしもしこちら大阪府警捜査二課サイトウと申します」
(記者)わたし〇〇といいますが…。
「ああはいはい。滋賀県警のほうから転送されてきていますねいまから資料のほう準備いたしますので少々お待ちください」
関西弁まじりの、大阪府警捜査二課のサイトウを名乗る男は、すでに事情を把握していたように、スムーズに話を進めます。
【詐欺電話】
「今回逮捕したグループに関してはライン通話を頻繁に使用していたことが容疑者の供述から判明していますので、〇〇さんとのライン通話の音声も録らせていただきます」
(記者)ビデオ通話になるんですか。
「そうですね。〇〇さんの表情やそういうのを確認しながら確認のほう行ってまいります」
(記者)・・はあ。
ビデオ通話に誘導されたものの、これ以上踏み込むのは危険と判断し、電話を切りまし
た。
【スタジオ】
(コメンテーター) 広島大学大学院人間社会科学研究科 吉中信人教授
「今ほんと詐欺の手口が多様化し、巧妙化してますね。国際的な問題ともなっていて、2024年のアメリカではですね、160億ドルもの詐欺被害が出ているという、非常に世界的に大きな問題になってますね。それから、もちろん被害に遭わないことも大切ですが、いわゆる闇バイトという形で詐欺に加担しないように、ここもしっかりと注意が必要です」
「いわゆる高額バイトということで海外に連れて行かれて、そこで海外の拠点に連れて行かれるという事案が増えてますので、もう予期せぬ形で加害者にもなっていけませんし、もちろん被害者にもなってはいけないですね」
広島県内では6月末までの特殊詐欺の認知件数は423件ということで、被害額はおよそ30億6000万円。過去最悪となった去年を上回るペースとなっています。
