2024年元日の能登半島地震で大きな被害を受けた珠洲市の「古民家レストラン典座(てんぞ)」のギャラリーが、地震から約2年4カ月を経た2026年5月、待望の復活を遂げた。展示室の壁には、地震で割れた珠洲焼の欠片が埋め込まれ、「傷跡」は新たな芸術作品へと生まれ変わった。奥能登に、復興の息吹が静かに宿り始めている。
珠洲市「古民家レストラン典座」ギャラリー復活
2024年元日に発災した能登半島地震では奥能登を中心に甚大な被害があった。珠洲市三崎町伏見の「古民家レストラン典座」も休業に追い込まれた。
被害が凄まじかった宝蔵のギャラリー典座では、かねて関わりのあった芸術家や建設業者、ボランティアなどが代わる代わる協力しながら、宝蔵自体の修復を行い、ギャラリーの再建に取り組んできた。そして2026年5月、待望の復活オープンに漕ぎ着けた。
珠洲焼の「欠片」が生まれ変わった
展示していた珠洲焼作品は大半が壊れたが、復活したギャラリーの壁には割れた珠洲焼の欠片が無数に埋め込まれ、新たな作品として独特の雰囲気を醸し出している。5月2日から31日まで開かれた展示会には、坂本市郎さんを含めて親交のある様々なアーティストなど13人の作品が展示された。
壊れずに残った珠洲焼はごく僅かのため、作家の坂本市郎さんは「時間はかかるが、これから徐々に作品を作って増やしていく」と話す。珠洲焼を作る窯も震災で一部損壊したが、2025年の夏には修復が完了している。
能登半島地震から2年半余り。被害の大きかった半島最先端の珠洲市でも、徐々に復興の足音が聞こえ始めている。
(石川テレビ)

