駐ウクライナ特命全権大使を務めた福井出身の松田邦紀さんが、福井テレビの単独インタビューに答えてくれました。国際情勢が大きく変わる中、世界が今どのような局面にあるのか、日本、福井に住む私たちはどう向き合うべきか聞きました。
◆国の規模で軍事力を測れない時代に
原渕由布奈アナウンサー:
今の国際情勢について、元外交官としてどう見ていますか。イラン情勢、そしてロシアによるウクライナ侵攻が続く中、世界がどのような局面に入っているのでしょうか。
松田邦紀元大使:
いまの国際情勢は、80年前に第二次世界大戦が終わって以来、国連を中心に築かれてきた国際法に基づく秩序が崩壊しつつあると言わざるを得ません。人類の軍事史において、ウクライナ戦争の前後で戦闘の仕方は根本的に変わりました。かつての軍事大国がそのまま強いという時代は終わりつつあります。
ドローンの活用などにより、国の規模で軍事力を測る時代では、なくなりつつあるのです。
◆日本に求められる積極的な外交
そして、世界が注目する中東情勢について松田さんは、ウクライナの状況にも影響を与える可能性があると見ています。
松田元大使:
紆余曲折あっても中東における紛争が収束していくという前提に立てば、ウクライナ戦争を終わらせるための新たな外交が動き出すという期待感はあります。
原渕アナウンサー:
こうした国際情勢の中、日本はどうしていくべきですか?
松田元大使:
日本は単独で、あるいは志を同じくする国々と協力して、国際秩序の強化と安定化に向けて努力すべきです。アメリカや中国といった超大国に対しても、言うべきことは言い、応援すべき時は応援するという、これまで以上に積極的な外交が求められています。アメリカや中国といった超大国に対しても、言うべきことは言い、応援すべき時は応援するという、これまで以上に積極的な外交が求められています。
◆福井の産業発展には海外との関わりが不可欠
今月、福井市のフクビ化学工業の社外取締役に就任した松田さん。豊富な国際経験をふるさと福井の未来に活かしたい考えです。
松田元大使:
福井の経済発展を考える上で、海外と関係を持たなくてよいという時代は二度と戻ってきません。外国人と共生することは、もはや避けて通れない時代です。福井で生まれ育った人たちも、常に人生の中で海外との接点を作っていかなければなりません。これまで以上に様々な機会を利用して、海外へ足を運ぶことが必要ではないでしょうか。
外国人と共生することはもう避けて通れない時代が来ていて、福井で生まれ育った人たちが常に自分の人生において海外との接点を作っていかなきゃいけない。これまで以上にいろんな機会を利用して海外に行ってみることも必要になるのではないでしょうか。
こうした状況にあって、松田さんはパスポートを持っていない人が増えていることを大変危惧し、これからの時代、若い時から様々な機会を利用して海外に行くべきだと話していました。
松田さんは現在、ウクライナの復興会議などに参加するためポーランドに滞在していますが、戦況がウクライナに有利に展開しているため現地は明るい雰囲気で、今後の復興に向けた投資誘致ムードにあふれているということです。
国際情勢の変化は、今の時代、遠い国の出来事ではありません。地域経済、人材、そして私たち一人一人の暮らしにもつながっています。
