青森県で最大震度6強を観測した地震について、発生から8時間以上が経過し、被害の全容が明らかになってきました。
今回の地震について、東京科学大学の中島淳一教授に話を聞いていきます。
青森県で観測した震度6強の地震による影響は様々なところに出ていました。
八戸市では、定点カメラがずれるほどの激しい揺れが。
住宅のすぐ近くでは土砂崩れが発生しました。
青森県では5人がけがをして救急搬送されたほか、岩手県の釜石市では90代の女性が転倒し、腕の骨を折る大けがをしました。
実はこれまで、青森県と岩手県の沖合では強い地震が相次いでいます。
2025年11月には岩手県の三陸沖でマグニチュード6.9の地震がありました。
2025年12月には青森県の東方沖でマグニチュード7.5の地震が発生、そして2026年の4月には、また三陸沖でマグニチュード7.7の地震など、相次いで発生しています。
山崎夕貴キャスター:
同じような場所で大きな地震が複数回ということで、中島先生、この辺りは地震が起きやすい場所なのでしょうか。
東京科学大学・中島淳一教授:
この地域は非常に地震が起きやすい場所で、過去数十年間隔で大きな地震が発生しています。
その中でも、中島先生が関連を指摘する過去の地震というのが、1994年の三陸はるか沖地震です。
32年前の12月28日、三陸沖でマグニチュード7.6の大規模な地震が発生しました。
この三陸はるか沖地震による死者は3人、負傷者は788人で、建物が倒壊するなど甚大な被害をもたらしたほか、停電や断水など生活にも大きな影響を及ぼしました。
榎並大二郎キャスター:
中島先生、この三陸はるか沖地震と今相次いでいる地震に関連があるかもしれないということなのでしょうか?
東京科学大学・中島淳一教授:
そうですね。例えば昨年12月の青森県東北沖地震は北側、今年4月の三陸沖地震は南側、今回の地震は西側となりますので、ちょうど北側と南側に挟まれた、いわゆる“割れ残り”と考えられる領域で今回の地震が発生しました。
では、“割れ残り”というものがどういったものなのか、地震のメカニズムとともに解説していきます。
この震源域の地震が起きるメカニズムは、北米プレートと太平洋プレートというものがあり、このプレートがくっつきながら沈み込んでいくことで、ひずみがたまります。
そして、その境界が滑ることで地震が発生するわけです。
これが地震発生のメカニズムですが、直近の地震でここにたまっているひずみが解消しきれずにまだたまっている部分というのが“割れ残り”で、まさに今回の地震は“割れ残り”の中で起こった地震だったということです。
三宅正治キャスター:
中島先生、「割れ」という言葉にあまりなじみがないのですが、どういう意味なんですか?
東京科学大学・中島淳一教授:
なかなかイメージしにくいですが、滑ると同じ意味と捉えていただいて大丈夫です。
山崎夕貴キャスター:
今朝の地震は三陸はるか沖地震辺りの震源域の辺りでしたが、今朝の地震で“割れ残り”が解消したということにはならないんですか?
東京科学大学・中島淳一教授:
今朝の地震は三陸はるか沖地震の西側の一部を壊したと考えられていますので、まだ東側の大部分は滑らず残っていると考えられます。
安宅晃樹キャスター:
今回の地震を受けて、気象庁は緊急の記者会見を行いました。その中で北海道・三陸沖後発地震注意情報については、「発する基準に達しなかった」ということで発表しなかったんですが、中島先生、これはどう見ればいいでしょうか?
東京科学大学・中島淳一教授:
今回は単に基準に達しなかったので発表しなかったということになります。ただ、この地域は1994年の前には1968年に十勝沖地震など大きな地震が20数年から30年間隔で発生しているので、今回、注意情報は発表されませんでしたが、大きな地震に引き続き注意していただきたいと思います。
榎並大二郎キャスター:
ここまでの解説を伺っていても、三陸沖を震源とする大地震がいつ起きてもおかしくないんだということが分かりましたね。日ごろの備えが大事です。
