少子高齢化や労働環境の変化により、今、全国の半数以上の企業が後継者不在となっています。「後継ぎ」を見つけたい…6月24日からシリーズで後継者を探している経営者の声をお伝えします。
「できたら死ぬまでやりたいけど、この体だから考える」
地域の事業を、技術を、味を存続させるために…「求む!わたしの後継者」
【常連客が集うラーメン店】らーめん西幸・西村邦明オーナー
(らーめん西幸 西村邦明オーナー)
「丼熱いので気を付けて召し上がってください」
常連客でにぎわうラーメン店。高松市牟礼町にある、「らーめん西幸」です。73歳のオーナー、西村邦明さんが13年前、会社員を辞めて一から修行し構えた店です。
(らーめん西幸 西村邦明オーナー)
「この色の割にあっさり」
カツオやエビ、鳥ガラなどでとった出汁に10種類以上の野菜を煮込んだスープは、あっさりした味わいでくせになると人気。「西幸らーめん」は7割の客が注文する看板メニューです。
◆「おっちゃんの人柄」「やっぱり人間性」味だけではない人気の理由
人気の理由は味だけではありません。
(客は…)
「おっちゃんの人柄にひかれて毎月来ている」
「親父さんとトークしに(来る)。やっぱり人間性」
手が空くと客の隣に座り会話を楽しむ。店は地域の人にとって居心地の良い場所なのです。
◆何年も通ってくれる地域の人を切ってしまうのは「不義理」 死ぬまでやりたいが、体が…
西村さんは数年前から後継者を探しています。
(らーめん西幸 西村邦明オーナー)
「前だったらもうひと踏ん張りしてやろうと沸々と出てくるものがあった。仕方ないと考えるようになったら人間終わり。加齢で言い訳するわけではないが、もっと頑張ろうと思っていたのが湧いてこない。この辺で潮時かなと」
年齢とともに感じる気力の低下。さらに股関節の調子も悪く思うように歩けません。しかし、西村さんはこの場所を守りたいと話します。
(らーめん西幸 西村邦明オーナー)
「せっかく地域の人が馴染みで来てくれて、冗談でもおいしいと言って何年も通ってくれる人がいる。そういう人を切ってしまうのが不義理な感じがする。できたら死ぬまでやりたいが、この体だから考える」
◆地域を活性化するため、なじみの客を楽しませるため…「思い」を繋いでくれる後継者求む
客を見送るときはトレードマークのねじり鉢巻を必ず取り「ありがとう」を何度も伝えるのが西村さんの流儀です。
店のレシピは全て書き出し、丁寧に伝えていく。この味を、場所を求めてくれる客のために思いを繋いでくれる後継者を探しています。
「らーめん西幸のオーナー、大将の西村です。ご覧のように高齢化して意欲が薄れていっています。地域を活性化するため、なじみの客を楽しませるために店を継いでくれる人は手を挙げてほしい。難しい仕事はないので全部レクチャーします。ぜひよろしくお願いします」
西村さんは今、日本政策金融公庫が行う「事業承継マッチング支援」に登録し、事業内容や譲渡金額などを公開して後継者を募集しています。「日本公庫 後継者募集企業」で検索できますので、興味を持った人は調べてみてください。
