本格的な梅雨のシーズンを迎える中、佐賀市の水路では「地球上最悪の植物」とも言われる外来の水草が生息範囲を拡大させていて排水への影響が心配されています。一方、ある食材がこの水草に対抗できるかもしれないと研究が進んでいます。

【リポーター】
「嘉瀬町の農地そばの水路に来ています。水路の中に見える緑の草は特定外来生物に指定されている水草だということです」

水路一面を覆いつくすほど生い茂る水草。
特定外来生物「ナガエツルノゲイトウ」です。
南米原産で観賞用として日本に持ち込まれたと言われています。
その特徴は繁殖力と生命力の高さ。
葉や茎などの断片からでも増えて生態系を破壊するため「地球上最悪の植物」とも言われます。
日本では西日本を中心に分布を広げ、県内では佐賀市の嘉瀬町や本庄町の河川や水路を中心に多く見られます。

【佐賀市農林環境課 福田国人副課長】
「(ナガエツルノゲイトウが)水路に繁茂しますと水の流れをせき止めてしまう。また、農業用水路に揚水ポンプがあるんですけどもそのポンプから水をくみ上げることができなくなります」

水の流れを調整するための「樋門」に絡まって開け閉めができなくなり、内水氾濫の要因になる恐れもあります。
また、その繁殖力は水辺だけにとどまりません。

【佐賀市農林環境課 福田国人副課長】
「ナガエツルノゲイトウは非常に乾燥にも強い植物でしてこののり面から田んぼの方に上がってくるというおそれがあります」

田んぼに上がってしまうと稲の収穫量が減ったり、コンバインなどに絡まってしまい収穫の妨げになります。

【佐賀市農林環境課 福田国人副課長】
「平成22年に最初の繁茂が確認されましてそれからだんだんと繁茂が拡大している状況。駆除については毎年継続して行っている」

水中で使うことができる除草剤などは無いため、人力や重機で取り除くしかありません。
しかし、その再生力から根絶は難しく、佐賀市内の生息面積は6年ほどで約3倍に拡大し去年7月の時点で約13万8千平方メートルとなっています。
この状況を打破しようと佐賀市は、ある取り組みを始めました。

【佐賀市河川砂防課 上瀧誠治専門官】
「今年から中国野菜を使った実証実験を始めました」
Qその植物がこちらの?
「そうです、この中国野菜になります」

炒め物など中華料理に使われクウシンサイの名前でも知られるヨウサイです。
生命力が強く、水耕栽培も可能だといいます。

【佐賀市河川砂防課 上瀧誠治専門官】
「水路の上流でこの中国野菜を育てることによって先に栄養塩を吸ってナガエツルノゲイトウの抑制になるのではないかということで実証実験を始めます」

岐阜県のダムでヨウサイが藻の成長を抑制した事例もあり、実証実験では水槽に市内の水路の水を入れ、ヨウサイが育つか観察しています。

【佐賀市河川砂防課 上瀧誠治専門官】
「今年度はこの水槽をもっと増やして中国野菜を育てて、水の中の栄養塩をどれくらい吸収しているかを調査していく」

外来水草の抑制効果のほか、川からの栄養塩が重要な有明海のノリ養殖への影響も調べた上で将来的にはナガエノツルゲイトウが多い水路や河川よりも上流でヨウサイを栽培することを検討しています。

【佐賀市河川砂防課 上瀧誠治専門官】
「特定外来生物がどんどん広がっておりますので少しでも抑制に繋がればなと」

ナガエツルノゲイトウと同じく水流の妨げとなるブラジルチドメグサやコスモスのようなきれいな黄色い花を咲かせるオオキンケイギク。
植物以外ではアライグマも特定外来生物に指定されています。
小規模であれば個人で駆除することも可能ですが、生きたまま持ち帰るなどすると罰金の対象になるなど扱いには注意が必要です。
佐賀市は特定外来生物を発見した際にはまずは連絡をしてほしいとしています。

サガテレビ
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