「橋の上から下を覗くと足がすくむような高さで、川は不規則な流れになっています。橋の外側は幅10センチほどしかありません」(東木場緋香記者)

 約2年前の春、この橋から女子高校生が転落させられ命を奪われたとされる裁判。

 「主文、被告人を懲役27年に処する」(田中結花裁判長)

 懲役27年の実刑判決。静まり返った法廷で、小さく頷いた内田梨瑚被告(23)。

 内田被告は北海道旭川市の神居古潭で2024年、女子高校生を監禁し全裸にした上、「落ちろ」「死ねや」などと脅し橋から落下させたとして、殺人や不同意わいせつ致死、監禁の罪に問われていました。

 事件は、内田被告の画像を女子高校生が無断で使用し、これに内田被告が腹を立てたのが発端でした。

 「私には殺意はありませんでしたし、橋から落下させていません」(内田梨瑚被告)

 初公判で殺害行為を否認し、起訴内容について争う姿勢を見せた内田被告。

 その一方で、証人として出廷した共犯者(当時19)は。

 「梨瑚さんの調書はでたらめで、全部作り話で、最初から最後まで全部嘘です。梨瑚さんは女子高校生の肩甲骨のあたりを両手の手の平で押しました」(共犯者)

 懲役23年が確定している共犯者と、主張が真っ向から対立しました。

 橋の上で何があったのか、内田被告の供述は。

 「女子高校生に『死んでみろ』と言いましたか?」(検察官)

 「はい」(内田被告)

 「女子高校生が橋の上から落ちたら、あなたが殺人したとなると思いませんか?」(検察官)

 「分からないです」(内田被告)

 「あなたが『死んでみろ』と言ったら落ちてしまうぐらい、女子高校生は追い詰められていたと思いませんか?」(検察官)

 「追い詰められていたと思います」(内田被告)

 追い詰めたことを認めながらも、転落への直接的な関与を否認し続けた内田被告。

 これに最愛の娘を失った女子高校生の父親は、苦しい胸の内を法廷で述べました。

 「かけがえのない娘を守ってやれなかったのが悔しくて。裁判官・裁判員の皆さま、どうかどうか…私の娘が望む判決を下してください。よろしくお願いします」(被害者の父親)

 そして、検察側の求刑。

 「懲役27年に処するべきである」(検察側)

 検察側は、橋から突き落とす行為がなかったとしても、直前の暴行・脅迫などが殺人の実行行為にあたると指摘。

 弁護側は。

 「被告人が流れをコントロールしたわけではなく、すべて被告人の責任とは言えない」(弁護側)

 そして迎えた6月22日。

 「被害者自ら落下した、被告が押して落下させたのいずれであっても、殺人の実行行為に当たると認められる。動機は自己中心的で酌量の余地は一切ない」(裁判長)

 殺人罪の成立を認め…。

 「主文、被告人を懲役27年に処する」(裁判長)

 検察側の求刑どおり、内田被告に懲役27年の実刑判決を言い渡しました。

 「午後3時に開廷し、10分程度で何者かが侵入したということです」(江上アナウンサー)

 一方、法廷に突然男が侵入する異例の事態で裁判が一時中断。

 男は「27年なんて生ぬるい」「家族が報われないだろうが」などと法廷で叫びました。

 「廷内から突然叫び声が聞こえた。少し後に傍聴人や記者が出てきて、誰か110番という声が聞こえた。私は急いで110番通報したが、現場はすごく騒然としていた」(東木場記者)

 男は建造物侵入の疑いで現行犯逮捕され、警察が動機など詳しく調べています。

北海道文化放送
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