久万高原町に酒蔵が復活「昔のように人でにぎわう場所に」

愛媛県久万高原町は、10年以上に渡り酒蔵のないまちだった。

そんなまちに5月30日、築150年以上の元酒蔵を再生した「久万高原醸造所」がオープンし、待ち望んでいた町民らが出来立ての酒を味わった。

仕掛け人は東京在住の元商社マン。

縁もゆかりもない愛媛の山間の町で、彼はなぜ酒造りに挑むのか。

久万高原町にオープンした「久万高原醸造所」

「久万高原醸造所」蔵開きの日。

待ち望んでいた多くの人たちが出席し、出来立ての酒を味わった。

参加者:
「(Q.味はどう?)あっさりして飲みやすいです。かつて久万高原にあった酒蔵が無くなったので、それが今度復活して大変喜んでいます」

醸造所のオーナーを務める上林恭一郎さんは東京在住。

全く縁のなかった四国の山間のまち・久万高原町で酒造りを始めようと思ったきっかけとは?

上林恭一郎さん:
「たまたま知人から『元酒蔵の空き家があるよ』と紹介されて、“酒蔵を復活させて日本酒を輸出したい”というのが最初だった」

あっさりして飲みやすい
あっさりして飲みやすい
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“大好きな日本酒を世界に広めたい”

元々、商社に勤務していた上林さん。

「大好きな日本酒を世界に広めたい」と一念発起し、2023年「SAKEFRONTIER」を設立した。

「空き家バンク」制度を利用して、出会った久万高原町の築150年以上の元酒蔵に一目ぼれし、ここで酒造りすることを決めた。

久万高原町は地元の酒蔵が廃業した後、10年以上酒蔵がなく、町民も“地元の酒”の復活を待ち望んでいた。

歴史を感じさせる建物が再び時を刻み始めた。

歴史を感じさせる建物が再び時を刻み始めた
歴史を感じさせる建物が再び時を刻み始めた

春から仕込み始めた醸造酒『露峰』

蔵開きで振舞われたのは、町内で栽培された県の酒米「しずく媛」を使い、今年春から仕込み始めた醸造酒『露峰』だ。

上林さん:
「正確に言うと日本酒ではなくて、ここで作っているのは『その他の醸造酒』というカテゴリーのお酒になります。作り方は日本酒と全く同じで、主原料もコメと米麹と水で、そこは日本酒と一緒なんですけど、うちの場合は発芽玄米を少し入れていたり、ウッドチップを香り付けで使ったりしています」

美容や健康への効果を狙い、より栄養価の高い発芽玄米を使用。

町内産のスギのチップを香りづけに使って、木桶で醸したような味わいを目指した「にごり酒」と「どぶろく」の2種類を製造する。

雑味がなくすっきりと、キレのある味わいに仕上がったということだ。

キレのある味わいに仕上がった
キレのある味わいに仕上がった

地酒文化の復活に取り組みたい

参加者:
「(Q.味はどう?)すごい爽やかなお酒で、飲みやすい。非常においしいです」

参加者:
「あっさりしている感じで、コクがありました。これからがすごく楽しみというか、地元の方々のこれからのコミュニティになるんじゃないかなと思いました」

上林さんは今後本格的に久万高原に拠点を移し、地酒文化の復活に取り組みたいと考えている。

上林さん:
「実際に見に来たら建物がすごい気に入ったのと、外国人のインバウンドの方を中心にお酒造りの体験をして、民泊で宿泊もしてみたいなことも考えていたところ、町の方が『いろんなサポートもするのでぜひ』と言ってもらった」

また今後はアジアなど、海外への輸出も視野に入れているということだ。

これからのコミュニティになるんじゃないかな
これからのコミュニティになるんじゃないかな

「久万高原醸造所」が目指すものとは?

「久万高原醸造所」が目指すものとは?

上林さん:
「いろんな町の活動とつながって、活性化の一つの目玉になりたい。昔はこの辺も人が多かったみたいなので、またここが人でにぎわうような場所にできるといいなと思っています」

地酒を目当てに久万高原町に国の内外から人が集まる。

そんな将来を目指す挑戦が動き始めた。

地酒を目当てに人が集まる
地酒を目当てに人が集まる
テレビ愛媛
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