ワコールの名前やロゴを悪用した偽広告がSNS上で広がっている。茨城県に住む女性は偽広告から下着を購入し粗悪品が届いたという。
ワコールは約5年前から13万5000件以上の削除依頼を出すなど根絶を目指している。
偽広告被害拡大 実際に遭った人も
SNSを通じて被害が広がっている「偽広告」問題。
日本の大手下着メーカーも被害を受けている。

「骨痩せフィットブラ」という商品を紹介する広告動画。

紹介文には「日本の医師が強くお薦め!」との記載もあり、日本人に向けて作った動画のように見える。

しかし、再生してみると「大手企業の面接官が絶対に教えない秘密」「胸が大きすぎると面接の合格率が 驚く」「なんとパーセント30も下(もと)がってしまう」などと不自然な日本語とともに始まり、「大きな胸は面接で不利になる」といった不適切な内容だった。
さらに見ていくと「職場での成功は本来、あなたの能力だけで決まるべき。でも現実は大きな胸のせいで上半身が分厚く見え、プロ意識が感じられません」などと、「大きな胸ではキャリアアップにも影響が出る」という趣旨の、不適切な説明が続いていく。

この広告が勝手に名前を使っていたのが、日本の大手下着メーカー「ワコール」だ。
偽広告では「WACOAL(ワコール)のデザイナーが丁寧に作った6段階アップブラを試してみて」と、下着の説明をする動画の右上にワコールのロゴが記載されている。
また、こんな動画も作られている。

おなかが出ていることをアピールする女性。
この動画にも、ワコールのロゴが記載されている。

女性は宣伝している下着を手に取ると、なぜかスパッツの上から着用していく。
下着の中におなかを押し込め、下着の補正効果をアピールするためだろうか、ぐるっと回って全身を見せると、両手で親指を立てるポーズを見せた。
SNS上で広がっているワコールの偽広告。実際に、被害者も出ている。

茨城県内に住む女性は、4月末にインスタグラムで表示された広告から下着を購入した。注文したサイトを見てみると、下着の画像の上にはワコールのロゴがあった。
被害に遭った女性:
4枚で1万600円。送料無料ということで、これは安いと思って申し込んでしまった。
女性は13日に「代引き」で商品を受け取った際に偽物であることを認識したという。

被害に遭った女性:
ビニール袋でぐるぐる巻きになったような荷物が届いて。ナイトブラにもならないような、ちゃっちい薄い生地の素材のものが入っていた。がっかりです。あーやられたって、自己嫌悪。自分がばかだったなと思いました。
“いたちごっこ状態”13万件超の削除依頼
ワコールの担当者によると、こうした偽広告による被害は5年ほど前から日本国内で確認されていて、これまでに13万5000件以上、削除依頼を出しているという。

株式会社ワコールHD 法務・コンプライアンス部 知的財産担当・野村翔二さん:
弊社と全く関係のない商品画像に弊社のロゴが使われている広告が出回っている。
削除しては出てくるという状況で、いたちごっこ状態が続いている。

ワコールでは、偽広告で販売されている商品を入手。
集まった商品を見てみると、最初からほつれがあるものや、異臭がするもの、何度か洗濯すると破けてしまうものなど、粗悪品が目立ったという。

株式会社ワコールHD 法務・コンプライアンス部 知的財産担当・野村翔二さん:
弊社の商品と信じ込んで使われる方もいるので、ワコールの商品はこんなものかと思われると、ブランド毀損につながる。悪質性というか困っている事象。

ワコールは偽広告の特徴として、投稿しているアカウントや誘導先のサイトが関係のないアルファベットの羅列になっている点や、極端な値引きなどを騙っている点などを挙げている。

株式会社ワコールHD 法務・コンプライアンス部 知的財産担当・野村翔二さん:
根絶を目指したい、犯人・首謀者を突き止めたい。警察にサポートを頂きながら上流調査をしている。あらゆる対策を講じて、被害ゼロを目指して対策を行っている。
(「イット!」5月25日放送より)
