一枚の写真から街を再発見する「兵動大樹の今昔さんぽ」。

今回の舞台は大阪市福島区だ。

兵動さんが今回手にしたのは、1929年(昭和4年)に大阪市福島区で撮影された1枚の古い写真。写真には、ある店の前に長い行列を作る人々の姿が写っている。

兵動大樹さん:むちゃくちゃ(人が)並んでるけど、これ何を買いに来たんやろ。

店の看板は右から読むと「こし」のようにも見え、兵動さんは首をかしげながら「みんな“古紙”を買いに来たんかな」と苦笑い。

今回は「今昔さんぽ」史上、類を見ない大ピンチ!
写真の風景は見つかるのだろうか?

■グルメが充実「聖天通商店街」

さっそく聖天通商店街で聞き込みを開始する。

このあたりに勤める女性は「お昼はいつもこのあたりで食べている」と話しており、オフィスワーカーたちに愛されるランチの街であることが分かる。

聖天通商店街には、うどん店やフレンチ、カフェ、ドーナツ専門店まで様々な店が立ち並ぶ。

歩くだけで食欲をそそる香りが漂い、兵動さんも「なんかものすごいええ香りすんね、この辺」とすぐに足を止めてしまう。

しかし、肝心の写真のヒントはなかなか掴めない…。

どこの風景?
どこの風景?
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■藤井聡太さんも食べた“勝負飯” 棋士に愛された「ちんとんしゃん」

聞き込みを続ける中で立ち寄ったのが、商店街の一角にある「レストラン イレブン」だ。

サービスランチ(1000円)には「珍豚美人」と言う文字が。
こう書いて「ちんとんしゃん」と読むのだそうだ。

兵動大樹さん:タトゥーに入れたいわ。

このお店は2023年に聖天通商店街へ移転してきたが、元々は関西商議会館の1階にあり、将棋の棋士たちに長年愛されてきた歴史がある。

せっかくなので、棋士たちが愛した「勝負飯」を出してもらうことに。

運ばれてきたのは、山形豚の肩ロースに衣をつけて天ぷらにし、酢・ごま・唐辛子などを合わせたオリジナルのセサミソースで仕上げた「ちんとんしゃん」だった。

兵動大樹さん:ソースのスパイシーさが、酸味もあって。肉がめちゃくちゃ柔らかい。

なんと、藤井聡太さんも食べたんだとか。将棋ファンならずとも思わず注文したくなる逸品だ。

兵動さん、写真の風景を見つけるという「勝負」に勝てるのだろうか。

「珍豚美人」
「珍豚美人」

■お寺の参道が商店街の原点

商店街で100年以上続く漬物店「中屋」に立ち寄ったところ、今歩いてきた道は「聖天さん」の愛称で親しまれる「了徳院」の参道だったという話が聞けた。

参道沿いにできた商いの場が商店街へと発展していったそんな街の成り立ちが見えてきた。

店主・垣内健宏さん:昔は人通りがいっぱいおったらしい。そのころちゃいます?

兵動大樹さん:この写真は聖天通商店街か福島聖天通商店街や。

福島聖天通商店街
福島聖天通商店街

■聖天さん?歓喜天さん?

歩みを進めていくと、「売れても占い商店街」という看板が特徴的な「福島聖天通商店街」が見えてきた。

そして「聖天さん」も見つけた。寺なのに鳥居があるのは、明治時代に途絶えてしまった「神仏習合」の名残だ。

鳥居には「歓喜天」と書かれていることを不思議に思った兵動さん。

兵動大樹さん:あれ?歓喜天さんやったっけと思って。

住職・高岡義光さん:正式な名前は大聖歓喜双身天尊いうんです。長いから『聖天さん』。

兵動大樹さん:長い名前をキュッてやったのが歓喜天さんで、キュキュッてやったのが聖天さんってこと。ホンマですかこれ?

今回は特別に、境内に伝わる十一面観音菩薩も見せていただくことができた。創建の資料は残っていないものの、このあたりがかつて湿地帯だった頃、近くの海で漁師の網にかかって現れたと伝えられる仏像だ。

兵動大樹さん:歴史を感じる。漁師さんに引き上げられたと言われてて、今こちらに鎮座なされてる。すごいものを見せていただいた。

“聖天さん”こと両徳院
“聖天さん”こと両徳院

■「売れても占い商店街」で占ってもらうことに

ところで、福島聖天通商店街は占いの店が多く並んでいる。

住職の高岡さんによると、外見的特徴から運勢を分析する「観相学」を極めた江戸時代後期の観相家・水野南北が聖天さんの熱心な信者だったそうで、それにちなんで占いの店が広まったのではないかということだ。

兵動さんも占ってもらうことに。名前と生年月日を記入すると…

占い師:兵動さんって本当に優しい。気配りが上手。ことしは体気を付けないといけない。心臓病や血管の病気気を付けなあかん。

写真の風景が見つかるのかも占ってもらうと、力強いひと言が!

占い師:絶対見つかりますわ!

兵動大樹さん:よっしゃ!

思わず「よっしゃ!」
思わず「よっしゃ!」

■大ピンチからの…大逆転!?

さらに歩き続けると、夜にオープンする飲食店が多くなり、気づけばJR福島駅が見えてきた。

兵動大樹さん:ピンチやん!!

珍しく、ほとんど手掛かりも得られていない兵動さん。

8年前にも訪れた大正2年創業のオーダーメイド紳士服店「草野洋服店」に望みをかける。社長に写真を見せたところ、驚きの展開が待っていた。

兵動大樹さん:手掛かりがほぼゼロなんですよ、大ピンチなんです。
店主・草野則一さん:びっくりした!知ってる!
兵動大樹さん:うそー!

なんと、写真の場所を知っていた草野さん。
そして、その場所は、兵動さんが今まさに歩いてきた道沿いだったのだ!

まさかの「知ってる!」
まさかの「知ってる!」

■写真の風景を発見!

写真に写る行列の店の正体は、「粟おこし」を作る老舗・神林堂だった。

いまはこの場所に店はないが、すぐ近くで工場が稼働している。

店先の看板に書かれていた「こし」のような文字は、「粟おこし」の一部だったのだ。

店主・草野則一さん:粟おこしは大量に砂糖使います。その砂糖の特売でもしはったんかなと思う。

そして、無事に写真を撮影できた!

兵動大樹さん:すごく商店街を満喫させていただきました。手がかりが最後の最後までまったく分からなかったんですが、こんな回もあるんですね。いやほんとに勉強になりました。

(関西テレビ「newsランナー 兵動大樹の今昔さんぽ」2026年3月13日放送)

無事に写真を撮影
無事に写真を撮影
関西テレビ
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