宮崎県日南市の高校生が、列車内での地震発生を想定した「防災動画」を制作した。昨年度は全校生徒の約半数が列車通学という同校ならではの視点で、津波警報発令時の避難行動や注意点を分かりやすく解説。生徒たちは撮影中の演技をしながら「実際にこうなるんだろうな」と改めて実感したという。JR九州や市と協力して完成させたこの動画には、「地域全体の防災力を高めたい」という、高校生たちの強い思いが込められている。

通学路の安全守る動画制作

日南市の公式YouTubeチャンネル「日南市役所好きぃ〜部」で3月末から公開されている防災動画「その時、列車の中にいたら-高校生が考える地震対応-」。防災士の資格を取得した日南高校の生徒会メンバー10人が制作したものだ。

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日南高校では、全校生徒343人のうち約半数の165人(2025年度)が列車通学。生徒会長の阪元さんは「日南高校は列車で通学する人がすごく多いので、列車での防災をやってみたらいいんじゃないかなと思って作成に至った」と話す。

生徒会は、日南市やJR九州宮崎支社の協力のもと、今年1月に行った列車利用時の避難訓練と合わせて動画を制作。
構成や演出、セリフなどは生徒たちや先生で考え、カット割りや演出、撮影、編集を日南市が行った。

日南市 動画広報担当 武田暁子さん:
「こういうことを伝えたい」という意思が非常にはっきり高校生たちの中にあった。若い方からこうしたアイデアが出てきて、若い方が主体となって伝えてくれることは市としての財産で、できる限り協力していきたいと思っている。

動画では、海岸沿いを列車が走行中に地震が発生。緊急停止した列車から降り、高台へと避難する流れが訓練の映像と共に紹介されている。そして防災士の視点から、生徒が行動の意味や注意点を解説している。

負傷した生徒を救助する役割を演じた長渡奏奈さん:
実際こういう場面もあるんだろうなと感じながら撮影した。いつもはここで起きたら…とか考えていなかったので、改めていつ起こるか分からないということを実感した。

生徒会長 阪元玲南さん:
この動画を活用して地域のみなさんといっしょに防災、災害について考えたい。日南市だけでなく県内外のみなさんにも見ていただいて、防災について考えるきっかけになってほしい。
生徒会は今後、完成した動画を有効活用し、地域での出前授業や防災ワークショップなどの活動をしていきたいと話す。若きリーダーたちの熱意が日南市、そして宮崎県全体の防災意識をさらに引き上げていくきっかけになりそうだ。

(テレビ宮崎)

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