不安定な中東情勢で、身近な「住まい」にも影響が及んでいます。

福岡の工務店では90を超える建築資材で値上げなどが相次ぎ、頭を悩ませています。

トランプ大統領の大号令で13日に始まった、アメリカ軍によるホルムズ海峡の封鎖措置。

長期化する中東情勢の悪化は、私たちの生活の身近な所で影響を広げています。

福岡県北九州市に本社を置くTOTOは「原材料の調達が極めて不安定になっている」として、13日からユニットバスの新規受注を停止。

パナソニックハウジングソリューションズも、バスルームやトイレなどの納期を当面の間、未定としています。

こうした中、大野城市の工務店が手がける住宅建設の現場を訪ねてみると…

◆アーキテックス 現場監督
「お風呂関係が受注停止になりましたというのを皮切りに、あらゆる資材について(メーカーに)お尋ねすると『枯渇しています』という状況が続いています」

4月に入り、建築資材を扱うメーカーの出荷停止や値上げなどが相次ぎ、4月15日時点で91もの資材に影響が出ているといいます。

◆アーキテックス 現場監督
「この現場は時期が早かったのでお風呂が入っていますが、お風呂の受注が止まっている一因は表面のパネル材の仕上げの塗料が入手困難になっている」

大手メーカーの間でユニットバスの「新規受注の停止」や「納期未定」が相次いでいるのは、壁や天井を貼り付ける際に使用する接着剤に「ナフサ」などを原料とした有機溶剤が使用されているためだといいます。

さらに…

◆アーキテックス 現場監督
「スタイロホームという断熱材になるが、これが一切ない状態」

住宅の基礎や床下などに使用するこちらの断熱材も、新規の受注が停止。

すでにオーダーした断熱材も予定通り確保できるよう、メーカー側との調整が必要になっているといいます。

さらに、その影響は床や屋根に使用される、家を建てる上で不可欠な資材にも及んでいます。

◆アーキテックス 現場監督
「ここの間の接着を溶剤系の接着を使っているみたいなので、これが入ってこない」
Q.これがないと?
「正直建てるのが厳しい」

相次ぐ建築資材の値上げや出荷停止。

工務店の社長は今後の客への対応に頭を悩ませています。

◆アーキテックス 栗山浩社長
「(顧客の)総予算があって住宅建築をやっていますので、価格上昇分を後から『ください』というのは我々も非常に忍びないというか。ただあまりにも高額になってくると若干(顧客に)お願いしないといけない部分もでてくるかなと。長期化されるとかなり厳しい」

不安定な中東情勢により、先が見通せない建築資材の安定供給。

今後、住宅の価格はどうなっていくのでしょうか?

住宅業界にどれだけ影響が出るのか、もはや見えなくなって来ていますが、今後の「住宅価格」はどうなるのか、ハウスメーカーの関係者に話を聞きました。

福岡都市圏を中心に戸建て住宅を扱う会社によると、イラン情勢を受けて建築資材はほぼ全て値上がりしているそうで、戸建て1棟の最終的な販売価格にこれまでより少なくとも10%あまり上乗せする事になる、との事でした。

具体的には、土地を除いた建物価格がこれまで4000万円だった物を最低4500万円で客に提示するそうです。

戸建て住宅で一気に10%上がるというのは業界ではあり得ないことで、メーカーにとっても危機的状況と言えます。

というのも、実際の建設コストは10%アップどころではないそうで、メーカー側がかなりコストを吸収して利益を削ることになるそうです。

これは一時的な事ではなく、建築資材の価格は一度上がると下がることはない、というのが業界の原則で、情勢が長引けばさらに販売価格が上がり、それが今後の基本価格になるかもしれない、とのことでした。

テレビ西日本
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