日本サッカー界の一大イベント、ルヴァンカップFINAL 柏レイソル対FC東京。
7年ぶりに国立競技場で開催される今年のルヴァンカップは、新型コロナウイルスの影響で大会方式も大きく変更となり、プライムステージもホーム&アウェー方式ではなく、一発勝負となった。
選手たちは今、何を思い、何を誓いこの決戦に挑もうとしているのか。
輝きを見せていた選手を襲った負傷
8月29日、Jリーグ13節、柏レイソル対鹿島アントラーズ。
前半8分、レイソルのディフェンダー、高橋祐治が相手フォワードとの接触で膝を負傷。
苦痛に顔を歪めるチームメイトに、ピッチにいた誰もが緊急事態であることを即座に理解した。

キャプテン大谷秀和はこの負傷について、「祐治に関しては、中々出場機会が無かった中で、出場機会を掴んで、しっかり彼自身のストロングポイントを出しながらチームの勝利に貢献してくれた時だったので。周りの自分たちもショックは大きかったです」と振り返る。
検査の結果、右膝前十字靭帯断裂や、右膝外側半月板後節損傷などにより全治約8~9ヶ月と診断され、戦線を長期離脱することになった高橋。

そんな彼に真っ先にメッセージを送ったのは、普段は敵として戦う川崎フロンターレの中村憲剛だった。
昨シーズン同じ怪我を負ったベテランは、手術の不安、リハビリの辛さを誰よりも理解していた。
怪我の詳細がクラブから発表されると、
高橋選手へ
— 中村憲剛 (@kengo19801031) September 1, 2020
今は落ち込んでるかもしれないけれど、周りにはサポートしてくれる人たちがたくさんいます。
周りを信じて、頼って。
絶対に戻って来ることができる。
だから決して焦らずに。
手術の成功を、そしてリハビリが順調に行くことを祈ってます。#頑張れ高橋祐治 https://t.co/oWwxOgc9cu
高橋選手へ
今は落ち込んでるかもしれないけれど、周りにはサポートしてくれる人たちがたくさんいます。
周りを信じて、頼って。
絶対に戻って来ることができる。
だから決して焦らずに。
手術の成功を、そしてリハビリが順調に行くことを祈ってます。
と、ハッシュタグ「#頑張れ高橋祐治」をつけてツイートした。
奇しくも高橋が負傷した日、中村は同じ怪我から復帰し得点を決めていた。
その姿に高橋は心を奮い立たせ、こうツイートした。
ありがとうございます。
— 高橋 祐治 (@yujitkhs) September 2, 2020
僕が怪我をした日、
憲剛さんが復帰されてゴールも決めて、楽しそうにプレーしている姿が凄く励みになりました。
ドン底にいた自分に希望を与えていただきありがとうございます。
またピッチでお会いできる日を心から楽しみにしています。 https://t.co/gT1nCCp5er
僕が怪我をした日、
憲剛さんが復帰されてゴールも決めて、楽しそうにプレーしている姿が凄く励みになりました。
ドン底にいた自分に希望を与えていただきありがとうございます。
またピッチでお会いできる日を心から楽しみにしています。
同期入団の仲間たちが切磋琢磨して、お互いを向上する

そして、もう一人髙橋のことを見守る選手がいた。
今シーズン、柏レイソルに同期入団した呉屋大翔。
徳島ヴォルティス、V・ファーレン長崎と、J2でのプレーを経験した呉屋は、2年ぶりとなるJ1復帰。
高橋も同様に、これまで京都サンガFC、カマタマーレ讃岐、サガン鳥栖と様々なクラブを渡り歩き、今シーズンレイソルへの完全移籍で、ようやく掴んだJ1での大きなチャンスだった。
新天地での今シーズンに掛ける思いが人一倍わかる呉屋は、懸命にリハビリに取り組む高橋の様子を、誰よりも気にしていた。
呉屋は26歳、高橋は27歳と、お互いに決して若いとは言えない年齢で、厳しいプロの世界はそうチャンスが回ってこないことは知っている。
だからこそ間近で支え、励ましたい呉屋だったが、「俺の一言が、余計なプレッシャーをかけてしまうのではないか…」と思い悩んだという。
そんな中迎えた、9月2日のルヴァンカップ準々決勝・セレッソ大阪戦。
前半40分、左サイドでフリーでボールを受けた呉谷は、ディフェンダーの股を抜くシュートをゴール右隅に叩き込んだ。

得点後、3本の指を高々と突き上げた呉屋。
それは、怪我で苦しむ高橋祐治の背番号だった。
高橋と同期入団の呉屋や三丸拡は、点をとったらこのパフォーマンスをするとキャプテンの大谷に伝えていた。
このメッセージに、キャプテン大谷はある確信を抱いた。

「本当に点を取って実行した呉屋は凄いなと思いましたね。やっぱり仲が良いだけではダメですけど、同期がいることでお互いが切磋琢磨して、お互いを向上していこうという気持ちにもなると思いますし。
『祐治がケガしたから、元気な自分が』という想いを持って呉屋はピッチに上がって結果を出してくれたと思うので。
チームの雰囲気の良さというのは、ああいうので出ていると思うので」
柏レイソルは高橋の思いを背負って戦っていく。

「彼の思いもみんなが背負って戦わないといけないですし、過密日程の中で祐治をはじめ、ケガ人が多くて、本当にみんなでここまで戦ってきたので。
そういう意味で、チームが一つになって戦ってきたという自負がありますし、そういう思いを決勝のピッチに入る11人、メンバーに入る18人が、その思いを背負って戦えたらなと思いますね」
選手たちにできた強い絆。
このチームは今、誰にも負けない。
『ルヴァンカップ決勝直前!Message 君に伝えたい言葉』
放送日時:
11月2日(月) 24時55分~
11月3日(火)~5日(木) 24時25分~
11月6日(金) 24時55分~
ナビゲーター:内田篤人
■番組詳細はこちら
https://www.fujitv.co.jp/sports/soccer/levaincup/index.html
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■ルヴァンカップ決勝まであと7日! 初解説・内田篤人とファイナルを楽しもうSP
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