匿名・流動型犯罪グループ・トクリュウが特殊詐欺などで不正に得た被害金を金融機関の口座などを悪用してマネーロンダリングしている実態を踏まえ、対策を強化するための「犯罪収益移転防止法」の改正案が3日、閣議決定されました。
いわゆる「送金バイト」についても、新たに罰則を設けます。
警察庁によりますと、去年1年間の特殊詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺の被害額はあわせて3241億円にのぼり、過去最悪となりました。
詐欺被害の拡大に歯止めがかかっていない状況で、匿名・流動型犯罪グループがだまし取った金の受け取りや移動に、第三者名義の口座などを利用して、摘発を逃れている実態があるとされています。
改正案では、預貯金通帳の不正譲渡などについて、これまでの「1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」から、「3年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金」に引き上げます。
また、報酬と引き換えに被害金を指定された口座へ移すいわゆる「送金バイト」についても、新たに罰則を設けることとし、「送金バイト」を依頼する側と、依頼を受けて実際に送金する側の双方を対象に2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金としています。
さらに、警察が金融機関の協力を得て開設した「架空名義口座」を使い、捜査員が犯罪グループに接触して、資金の流れを確認する新たな捜査手法も導入されます。
被害金が振り込まれれば口座は凍結し、被害者が特定できれば速やかに返還するとしています。
政府はこの改正法案を今国会に提出し、早期の成立を目指しています。