若者のアイデアを企業が形にする、新しい地方創生が福岡で始まっています。
福岡市内で行われた「お酒学」と題した試飲ありのユニークな講義。
飲食店向けに酒の卸を行う企業が企画をしましたが、講義を提案したのは地元の大学生と、地元銀行の人事部で働く若手行員です。
福岡銀行人事部・河野浩樹さん:
企業に居慣れてくると脳が縮まってくる。「こういう発想ってダメだろうな」というバイアスがかかっているということに、改めて考えさせられたのは大きい。
一社では実現できないことを、地域の企業の若手リーダーや学生とともに挑戦。
新たな価値を共創する福岡発の人材を起点とした、持続可能な地方創生の仕組みづくりとは。
午前8時、福岡を中心に展開するドラッグストア「新生堂 ヘルスケアステーション薬院」に併設されているレストラン「シンプラスキッチン×タニタカフェ」では、朝から元気が出そうな「管理栄養士監修 具だくさん豚汁セット」が提供されていました。
実はこちらのレストラン、通常は午前11時オープン。
今回の「薬局×朝活」という企画を提案したのが地元、九州大学の学生の山本健志さんと石井泰地さんでした。
二人は今回の企画について「(薬局側から)“若者がもっと利用する場に”というテーマ課題をいただいた。通学中、通勤している人たちが疲れた状態で電車に乗っている姿を見ていた。朝働く前、ゆっくりしてから行ける、活動的になってから行ける場所として活用したらいい(と提案した)」「福岡の企業のいろんな立場の人が、どういう価値観を持ち、大事にしているか、そういうのを現場で理解できたのは、すごく大きな学びでした」と話しました。
若者のアイデアを“机上の空論”ではなく、企業側が“実証プロジェクト”として昇華する。
これは2月に実施された次世代の地域を担う若者の挑戦を、地元企業が応援するイベント「NEO CITY FES FUKUOKA 2026」の一環です。
福岡の街が実験と創造のフィールドへと変わり、複数の実証プロジェクトが同時進行で行われました。
中には、冒頭のお酒学と題した講義も。
九州を中心に飲食店向けの酒類卸を手掛ける企業の“若年層とお酒の接点づくり”という課題解決プロジェクトに地元の大学生と地元の若手銀行員が参加。
お酒を知り、考える「お酒学」を提案したのです。
提案を「現場で実践」すること。
さらに企業の課題に別の企業の若手社員が挑む「越境学習」も大きな効果をもたらしていました。
参加した福岡銀行人事部・河野浩樹さんは「(参加する企業の若手は)30代前後が多い。我々が10年、20年、会社として立場が偉くなった時、(地元の企業間で)横のつながりができていることは、すごくアドバンテージ。福岡にとってもいい取り組み」と話しました。
地域に根差す企業が地元の若者のチャレンジを後押しすることで、地域の未来につなげる福岡発の新たな取り組み。
NEO福岡 三木浩江会長:
(持続可能なまちづくりに必要なのは)圧倒的に熱量高く挑戦する人材を生み出していくこと。挑戦する若い人がいるから地域は成長する。若者の挑戦が特別なものではなく、当たり前になるような地域社会をつくっていきたい。