「1秒で部屋の温度を下げる」「2秒でぽかぽか」など、強力な冷暖房機能を宣伝文句にしながら、実際に商品を使ってみても全く冷えない、暖まらないという相談が多数寄せられているとして、国民生活センターが注意を呼びかけた。

国民生活センターによると、こうした相談は2020年4月から2025年12月末までに3038件寄せられたという。

特に2024年度は1354件と急増し、2025年度も12月末までに923件と増加傾向にある。

80代の女性は、動画共有のSNSで温風が炎になって吹き出している広告を見て卓上ヒーターを購入した。「外は冬でも部屋の中は半袖」という宣伝文句が書いてあるにも関わらず、顔を近づけないと暖かさを感じられず、「騙された」と思い、消費生活センターに相談したという。

50代の男性は、動画サイトの広告動画で「スイッチを入れると1秒で16度~20度の冷風が出て、クーラーが要らない。AI機能搭載」と宣伝されていた商品を購入した。しかし商品はオモチャのようなもので、冷風も出ないという。さらに、購入後には、契約時に記載した電話番号に不審な電話がかかってくるようになったそうだ。

さらに、70代の男性は、SNSを見ていると、室外機のいらない簡易エアコンの広告が流れ、日本の大手電機メーカーと共同開発のようなことが表示されていたという。

かなりの風量があり、3 分で部屋中冷たくなるように見えたため購入したが、実際の商品は広告とは違って弱い風がどうにか出る程度だった。

また60代の男性がスマホでゲームをしていると、電気ヒーターの広告がでてきたという。扇風機のような形をした小さめサイズの電気ヒーターで、大手メーカーのマークつき。3 秒ですぐに暖かくなり電気代は1か月50円程度だというので購入した。しかし届いたものは思っていたより小さく、大して暖まらず、なにより大手メーカーのものではなかったとしている。

国民生活センターは、相談が寄せられた商品を入手して商品テストを実施した。

通販サイトで販売されていた、冷房機能があると宣伝する6商品について検証した結果、全ての商品で室温よりも低い温度の空気が吹き出すことはなく、広告でうたうような冷房機能が無いことがわかった。それどころか、そもそも温度を下げるための部品もついていなかったという。

同様に、暖房機能ありと宣伝している5商品のテストでは、5秒以内に室温より5度高い温風を吹き出せた商品はゼロだった。また30分で6畳の洋室の室温を5度以上上げる事も出来なかった。

今回調べた10商品のうち、説明書に日本語が記載されている商品は3商品で、7商品が英語または中国語で記載されていた。

国民生活センターは、USB電源や容量の小さいバッテリーなど少ない電力でエアコンのように部屋の温度を上げ下げすることは出来ず、「数秒で室温が変化する」など、性能を誇張する広告のある商品について購入に注意するよう呼びかけた。

プライムオンライン編集部
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