イランへの軍事作戦が続く中、アメリカメディアは、アメリカ軍が韓国に配備している高高度防衛ミサイル「THAAD(サード)」の一部を中東に移動していると報じました。

アメリカのワシントン・ポストは9日、関係者の話として、アメリカの国防総省が韓国から中東へTHAADの一部を移動させていると報じました。

さらに、イランのドローンや弾道ミサイル攻撃に備え、インド太平洋地域などにある防空システム「パトリオット」の迎撃ミサイルも振り向けて、防衛を強化しているとしています。

また韓国の地上波テレビ局「MBC」は、京畿道・平沢(ピョンテク)のアメリカ軍基地にパトリオットの発射台8基が集められた映像を放送し、在韓米軍の防空システムの中東への派遣が本格化したことが確認されたと報じました。

さらに烏山(オサン)空軍基地では、大型輸送機C17が相次いで離陸する様子も確認され、一部は中東のUAE(アラブ首長国連邦)の基地に到着したと伝えられています。

「THAAD」は、アメリカ軍が2017年に韓国に配備した北朝鮮のミサイルに対応する中核的な防空システムです。

李在明大統領は10日の閣議で、「一部の防空兵器を持ち出すことについて、反対意見を表明しているが、われわれの意見を完全に通すことができないのも現実だ」としました。

一方で、「北朝鮮への抑止戦略に重大な支障は生じない」との認識も示しましたが、韓国国内では安全保障の空白が生じるのではないかとの懸念の声も上がっています。