SNS上で目立つ“買い物代行”の文字

コロナ禍で、外出を控えたい人たちの間などで利用が広がっているとされる「買い物代行サービス」。

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タクシー会社や冠婚葬祭会社など、異業種が参入する動きが全国的に広まり、外出を控えたい人たちなどの間で利用が増えている。
SNS上での個人間のやりとりで依頼を請け負うケースが目立っている。
そこに潜む“落とし穴”とは…

SNS上で、スマートフォンで検索すると数多く出てくる「買い物代行」の文字。

SNS上の投稿
「東京限定商品やスイーツや限定品の代行購入いたします」
「福岡の方へ!買い物代行して頂けませんか。報酬は1時間半前後、2000円です」

今、SNS上で目立っているのが「個人間でやりとりをして依頼を請け負う」買い物代行サービス。
一体、どういう場合に利用するのか?

利用経験者:
SNSを通じて、韓国アイドルのグッズを買ってもらったことがあります。直接、自分が行けないライブだったので代行を頼みました

利用経験者:
ツイッターで通じた女の子なんですけど、そこでグッズをお願いしました。ネットで買おうと思ったんですけど、もうその時は無くて「代行お願いできませんか」というふうに探した

特定の店舗やイベントでしか手に入れることができない限定商品などを、自分に代わって購入してもらいたい場合などにサービスを利用するケースが多いようだ。

しかし、そんな個人間でやりとりをする買い物代行サービスについて、専門家は「あるリスク」が潜んでいると指摘する。

「クレジットカード情報」を悪用されるリスク

黒木和彰弁護士:
クレジットカードの番号と有効年月日と後ろの3桁の番号、3つを知ってしまえば、かなりのことができる

専門家が指摘するのは、安易に「クレジットカード情報」を相手に伝えることで悪用されるリスク。
街頭で聞いた人の中には、警戒心が薄い若者もちらほら見られた。

20代の女性:
相手のことは直接知らないが、SNS上では普通そうなので代行をお願いするのは大丈夫と思った

別の20代の女性:
名前や住所などの個人情報を、相手も教えてくれたので自分も教えた

…などと話す女性たちがいた。

実際に被害にあったケースも確認されている。
詐欺行為をしたとされるのは福岡市東区に住む、当時15歳の男子中学生。
捜査関係者によると、この男子中学生はツイッター上で買い物代行サービスを装い、県外の女性から洋服の購入依頼を受けた。
その際、SNS上で入手したクレジットカードの情報を悪用し、25,000円分を使った疑いで2020年8月、書類送検された。

警察の調べに対し、男子中学生は「カード情報を悪用できると思いついたからやった」と容疑を認めている。

SNSを利用した、買い物代行サービスを巡る被害が立件されたのは福岡県内で初めてとみられる。
警察は、クレジットカード情報を安易に伝えないよう注意を呼びかけている。

黒木和彰弁護士:
単に情報のやりとりをして友達を増やすSNSとは違いますので、そこを混同しないようにしないと、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうと思います

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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