「保管・管理が困難でなければ作品形態は問わない」

東京五輪・パラリンピックの開幕まで、あと半年。

1月24日には東京・お台場に作られたオリンピックの巨大シンボルの点灯セレモニーが予定されるなど、大会開催に向けた機運があちらこちらで高まり始めている。

東京・江東区では、オリンピック・パラリンピック競技をはじめとするスポーツや誰もが安心して生き生きと暮らせる共生社会などをテーマとした作品の展覧会「Kotoハートフルアート展」を1月19日にスタートさせた。

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作品の制作を行なったのは、区内在住・在勤・在学の障害者。

多様性を確保するため「保管・管理が困難でなければ作品形態は問わない」という条件で去年7月から募集を開始したところ、絵画、ちぎり絵、書道、造形物など220点の作品が集まった。

地域展覧会の最初の会場となった豊洲文化センターでは、山﨑孝明区長やゲストに歌手の水前寺清子さんが出席し、佳作に選ばれた方々への表彰式が行なわれた。

山﨑区長は「オリンピックはスポーツの祭典と言われますが、オリンピック憲章には『文化の祭典でもある』と書かれています。スポーツだけではなく、文化をどう盛り上げるか、企画を考えないといけないと思って、この展覧会を始めました。障害者であれ、健常者であれ、同じ共生社会を目指していて、広く日本中に広がっていけばいいなと思っています」とあいさつ。

水前寺清子さんも「あまりに素晴らしいのでビックリしております」と感心していた。

山﨑孝明区長と水前寺清子さん
山﨑孝明区長と水前寺清子さん

東京都現代美術館でも展示へ

展示会場では、障害者施設で作られた生産品の販売や抽選会なども行なわれ、障害のない住民も数多く足を運んでいた。

江東区は、「本事業を通じて、東京2020パラリンピック競技大会に向けて機運を醸成するとともに、障害への理解を深め、障害者・障害児の社会参加を促進し、障害のある人もない人も地域でいきいきと生活できる社会の実現を目指す」としている。

豊洲文化センターでの展示は26日までで、その後も4月にかけて各地の文化センターを中心に順次開催される。5月16日からは、佳作に選ばれた46作品や来場者の投票で人気のあった作品を、東京都現代美術館で展示する予定だ。

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作品のジャンルは様々

【地域展覧会】
第1回 豊洲文化センター(1月19日‐1月26日)
第2回 深川江戸資料館 (2月8日‐2月18日)
第3回 亀戸梅屋敷 (2月29日‐3月10日)
第4回 砂町文化センター(4月11日‐4月21日)

【総合展覧会】
東京都現代美術館(5月16日‐5月24日)

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