対面のやりとりに不安、恋人とも電話しない…SNS時代の恋愛・結婚に必要なこと

カテゴリ:国内

  • 男女の恋愛の実態調査で「交際経験ナシ」が4人に1人
  • 若い世代に対面でのやりとりを「不安」と感じる傾向
  • SNSで恋愛が始まって、実際に会うときの注意点を聞いた

SNSの登場で、人と人とのコミュニケーションは大きく変わった。恋愛もまた例外ではなく、SNSがきっかけで交際に発展したカップルもいれば、SNSが原因で別れに至ったカップルもいるだろう。

そんな中、SEモバイル・アンド・オンライン株式会社(東京都新宿区)の運営する婚活サービス「スマリッジ」が、3日、「男女の恋愛におけるコミュニケーションの実態」の調査結果を発表した。これは、全国の20歳~39歳までの婚活中もしくは結婚を意識している未婚男女520人を対象としたもので、SNS時代ならではの結果となった。

まず、これまでの交際経験の有無について尋ねた調査結果を見てみると、「お付き合いしたことがない」と答えた人が22.5%、交際経験ゼロの人が約4人に1人で、昨今言われる若い世代の「恋愛離れ」を裏付けているようにみえる。

(スマリッジ「男女の恋愛におけるコミュニケーションの実態」より抜粋)

続いて、「片思いをしている相手と対面で話すことに抵抗を感じるか?」という質問には、「抵抗を感じる」が6.5%、「やや抵抗を感じる」が34.2%と、あわせて40.8%に上る。性別でみると、男性は43.1%、女性は38.5%と、男性の方がやや抵抗感が強いようだ。

その理由について、「面と向かうと何を話せばいいかわからなくなってしまうから」が84.4%、「相手の顔色をうかがってしまい、言いたいことが言えないから」が50.9%と、面と向かってのコミュニケーションに不安を抱えている結果となった。

(スマリッジ「男女の恋愛におけるコミュニケーションの実態」より抜粋)

そして、その傾向は交際した後も同じで、「恋人と最も用いるコミュニケーションツール」について聞いてみると、「SNS」が71.2%と大部分を占め、相手の声を聞ける「電話」は17.6%と少なく、「恋人との1週間の平均通話時間」に「1分未満」と答えた人も10.5%に達している。

SNSの普及の影響なのか、対面だけでなく、同じ時間を共有する電話にもあまり積極的になれない風潮がここでかいま見える。

(スマリッジ「男女の恋愛におけるコミュニケーションの実態」より抜粋)

こうした結果を受けて、スマリッジでは「出会いのハードルを下げる取り組みも重要と考えられる」と提言している。

では、具体的にどうすればいいのか。そしてSNSの普及でリアルなやりとりの場が減る中、恋愛と結婚をうまく成就させるにはどうすべきなのか。
その手がかりを求めて、「スマリッジ」の担当者に話を聞いた。

SNSが恋愛の機会を増やすわけではない

ーーまず、交際経験のある人とない人との比率は、今後どのように推移する?

交際経験のない人の比率が増えていくのではないかと考えます。

理由として、スマートフォンを利用したコミュニケーション時間の増加、働き方の多様化によるリアルなやり取りの場の減少、インターネットの普及によるライフスタイルの変化(リアルからオンラインへ)によって、交際のきっかけとなる出会いの機会が減っていることが1つ挙げられるでしょう。

また、恋愛や異性間でのコミュニケーションに対して奥手な男女が増えているのも原因と考えられます。

ーーSNS普及の前後で、交際経験のある人とない人とに傾向の変化はある?

SNSが男女間のコミュニケーションに与えた影響という観点からみていきます。
まず、インターネットの利用時間は過去に比べて大きく増加しており、リアルなコミュニケーションに使う時間が減少している分、過去と比べてより積極的に行動しなければ交際に発展しないのではないかと考えています。

出会いの環境が減少傾向になる中で、男女間でのコミュニケーションツールとしてSNSの誕生は大きなインパクトにつながったことは確かでしょう。対面、電話以外にも気軽にいつでもコミュニケーションが取れ、そこでの発信から新たなコミュニティが誕生する。

しかし、交際に関しては、異性に対してのアプローチの話であって、『行動する。しない。』が最も影響します。そのため、SNSの誕生が恋愛の機会、交際を増やすかという点では、残念ながら変化はみられないです。

SNSで恋愛が始まって、実際に会うときの注意点

ーーSNSの普及で、恋愛のスタイル自体は変わったと思う?

恋愛においてSNSを活用している方が多くなった印象は受けますが、結婚を考えるとSNSだけではクリアできないディープな関係構築、価値観などが絡む問題も含まれるため、対面でのコミュニケーションの必要性は過去と変わらないと考えております。

ーーSNSで知り合って恋愛に発展するケースは増えた?

SNSでの出会いから恋愛に発展した割合は調査しておらず、示せるデータはございません。
ですが、あくまで私たちの見解だと、一般的にSNSを使用した男女間の出会い自体は増えているように感じます。

ーーでは、SNSで婚活する際の注意点は?

最近、SNSを通じたさまざまなトラブルがニュースで取り上げられていることもあり、ネットリテラシーを身に付けることは必須といえます。

また、結婚はお互いに理解し協力し合って、新しい生活を築きあげることになりますので、相手の表情を見たり、読み取ったりするという、SNSでは補えない部分の能力の有効性は今も昔も変わりないと思います。

ーーSNSで恋愛が始まり、実際に会う際はどうしたらいい?

SNSでのやり取りは対面とは異なり感情や温度感が伝わりにくく、言葉のインパクトが受け手の価値観により大きく異なります。だからこそ、会うまでの期間にやり取りする内容が肝心ではないでしょうか?

共通の話題などで会話を重ねて人となりを知り、恋愛に至る流れの中で温度感を合わせてから対面することが大切ではないかと考えます。

また、SNS上のやり取りだけで相手の全てが分かるわけではないですし、知りえたことが真実かも分かりません。ネガティブな意味で相手が想像と全く異なる可能性があるため、その違いさえ楽しめるような余裕は持っておく必要があるかと思います。

踏み込んだ関係を築くには電話も必要

ーー「片思い相手と対面で話すことへの抵抗感」が4割を超えた。背景は?

先の調査では、SNSでのコミュニケーションが主流になったことにより、対面が難しいと感じる人が増えたのではないかと分析しました。

「面と向かうと何を話せばいいかわからなくなってしまう」という声もあることから、想定外の話に発展するやり取りに不安を覚えている人が過去に比べて増えたのではないかと考えられます。

ーー「恋人と電話をほぼしない」という人もいた。デメリットは?

SNSを介したコミュニケーションは、「相手の真意」が文字のみで分かりにくいため、齟齬が生じることが考えられます。相手の真意が理解できていないままである可能性もあるのではないでしょうか。

そういった観点から、電話は文字以上の情報を伝えられる手段であり、踏み込んだ関係を築く上では必要だと考えられます。

「出会いのハードルを下げる」のにSNSは適している

ーー「出会いのハードルを下げる」とは具体的にどういうこと?

草食系」「絶食系」などの造語が誕生するなど、特に男性が恋愛に消極的な傾向があるといわれる中、恋愛や結婚に興味をもってもらうには、そもそも出会いがなければ成立しません。

そして、出会いではコミュニケーションの部分に最もパワーを注ぐ以上、恋愛が面倒と思われないためにはそのハードルを下げることは必要不可欠。その方法として最も適しているのがSNSやオンラインの存在なのです。

SNSはある意味自由にやり取りができるため、そこでの会話の繰り返しでお互いのコミュニケーションの質を高めていき、出会うまでに関係性の構築ができる、ハードルを下げる役に立つと考えております。

ーーハードルを下げるためには、他にどんな手段がある?

対面するハードル=不安だとするならば、あらかじめ相手のことを理解する(素性・趣味・嗜好等)ことは当然重要ですが、さらにいえば対面するきっかけを第三者が作ることも有効なのではないでしょうか。

仲介役に間に入ってもらったり、同じ目的をもった人たちの集まりに参加したりと、誰かが背中を押してくれる環境が有効でしょう。

しかし、「誰も仲介に入ってくれない」「相談できる人が周りにいない、言えない」という声も多いです。その場合、趣味を作って外に出ていく機会を作ることは心理的抵抗を下げるきっかけにはなると思います。また、インターネット上でさまざまな恋愛情報も探せますので、活用することも一つの手です。

ーー最後に、SNSが普及する中、婚活をする人たちへアドバイスは?

結婚生活は依然として、対面のコミュニケーションなしでは成立しません。出会いがSNSだったとしても、積極的に対面でコミュニケーションをとり、相互理解に努めていただくことは不変ではないでしょうか。


人同士が簡単につながり合うSNS時代だが、相手と密なやりとりを交わし、その人物を深く理解するという点において、逆に難しくなっていることは否めない。
ただ、時代が変わっても、恋愛や結婚を成就させるために必要なことは変わっていない。


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