新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、2020年に解雇や雇い止めにあった人は、見込みの人も含めて累計7万9,608人にのぼった。

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厚生労働省のまとめで、5月、6月、7月と9月は1カ月に1万人を超えていたものの、10月以降はピーク時に比べて増加幅が減少傾向にあるという。

また厚労省は、すでに再就職している人も含まれている可能性があるとしている。

一時的な「在籍出向」も

三田友梨佳キャスター:
社員全員がリモートワークで働く会社、(株)キャスター取締役COOの石倉秀明さんに聞きます。景気の冷え込みと共に雇用への不安が広がっていますが、どうご覧になりますか?

(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
失業者の増加が多少落ち着いてきた11月末時点で見ても、宿泊業と飲食サービス業だけで見ると、前年同月比で約28万人の労働者が減っていて、やはりかなりコロナの影響を大きく受けている印象です。

世代別に見ると、失業率は2.9%となっていますが、これに対して15~24歳だと失業率は4.8%、25~34歳だと3.8%になっていて、それ以上の年代の方に比べて若者の仕事がどんどん減っているのは危惧する状態だと思います。

三田友梨佳キャスター:
ここでの対策が急がれますね。

(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
今までやってきた雇用の維持の政策は引き続きやることは大事だと思いますが、それに加えて、最悪仕事を失ったとしても、生活を支えるセーフティーネットの強化は早急に求められると思います。

短期的には、当面のお金に困らないように、失業保険の金額をどう拡充していくのか、特例的に雇用保険に加入していない非正規の人でも失業保険の代わりとなるものが受けられる対策が必要だと思います。

中長期的に見ると、雇用保険や厚生年金の対象者を拡大していくことで、パートやアルバイトの人でも困ったときは失業保険がしっかりもらえる制度にしていくことが必要かと思います。

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三田友梨佳キャスター:
一方で、雇用を守る企業側にできることはどんなことがありますか?

(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
少しでも雇用を守るやり方として、あらゆる業種の会社がたくさん集まることによって、飲食店などで働いている人を一時的に「在籍出向」というかたちでしのぐこともあり得るかなと思います。

具体的には、一時的に雇用を維持できない会社と今逆に人を必要としてる企業の間で、「在籍出向」という形態で人材の移動をしていく。

いわゆる派遣業と違って、営利目的の人材移動はできませんが、コロナ禍でも人材を欲している業界や会社はたくさんありますし、働いている個人からしても、全く関係ない異業種の会社にいきなり転職するよりはハードルが低い制度になりますから、こういった制度をフル活用して少しでも雇用を維持していくことが必要だと思います。

三田友梨佳キャスター:
企業も働く皆さんを守るための柔軟な考え方が求められますが、今生活に困っている方達への国からの支援については、財源をしっかりと確保して欲しいと思います。

(「Live News α」1月4日放送分)