中学生のアイデアです。10キロを超えることもある「重すぎる通学バッグ」。長野県佐久市の中学生が中身を減らさずに快適に持ち運べるアイテムを生み出しました。「商品化」も検討されています。
■教材が多いときは10キロ超
佐久市の佐久長聖中学校。多くの生徒が自分で用意したリュックサックで通学しています。
3年生の木内陽菜さん、藤田莉那さん、松居悠羽さん。3人は「通学バッグ」が「重すぎる」と考えていました。
佐久長聖中 3年・松居悠羽さん:
「バッグが重くて階段とか上るときにすごく息切れしてしまうこと。(教室がある)4階まで上がるのはとてもつらいので」
中には教科書やノート、筆記用具、さらにはタブレットも。
教材が多い時に重さを量ってみると何と10キロを超える日もありました。
学校生活に必要な教材などを減らすのは難しい。でも快適に持ち運びたい。
3人は同級生1人を加え今年度の「探究活動」のテーマを『通学バッグ』に決めて研究することにしました。
全校生徒へのアンケートなどから4人は「重く感じるのは中の教材が傾いて外側に重心がかかってしまうことが原因では」と考えました。
また、小物がバッグの下に入り込み取り出しにくくなって困るという意見も多く、「重心」と「小物の整理」を課題に決め解決方法を探ることにしました。
■重い荷物を運ぶ「歩荷」を参考
参考にしたのが―。
佐久長聖中 3年・木内陽菜さん:
「100キロくらいの荷物を担いで運ぶ職業があって」
山小屋などに重い荷物を運ぶ「歩荷」という職業です。
100キロほどの荷物を運ぶこともある「歩荷」。重いものは上に、軽いものは下に、さらに重心がずれないようなるべく重いものを背中側にして固定しながらパッキングすることが安定するコツです。
佐久長聖中 3年・木内陽菜さん:
「そこの要素から取り出して重心を上にすれば(感覚が)軽くなるという工夫につなげた」
■生徒のアイデア「2B BAG」
そして、4人のアイデアから生まれたのがこの「2B BAG」です。
佐久長聖中 3年・松居悠羽さん:
「『土台』の中に物を入れられるので、筆箱を入れます」
「2B BAG」はリュックサックに入れる「バッグinバッグ」。
重心が上に行くよう「土台」を作り、教材をベルトとバックルで固定して重心が背中側からズレないようにしました。
小物は、背面につけたマジックテープとポーチで整理できます。
佐久長聖中 3年・松居悠羽さん:
「そのままバッグに入れられて」
■背中へのフィット感がアップ
リュックサックに入れ、背負うと―。
佐久長聖中 3年・松居悠羽さん:
「(背中の)隙間が少ないので、動きやすく、荷物がまとまるので中でバラバラにならずに動きやすい」
この工夫により背中へのフィット感がアップ。重さは同じでもこれまでよりも快適に持ち運びができるようになりました。
今、使っているのは県外のメーカーの試作品。協力をお願いしたところ4人の熱意やアイデアを気に入り、形にしてくれたそうです。
佐久長聖中 3年・藤田莉那さん:
「(使ってみて)こんなにも軽さや動きやすさが違うんだと知って、すごくびっくりしたし、自分たちが考えたことが実際に商品に近い形になってすごくうれしかった」
■通学バッグ問題に目をつけ課題解決
4人は全国の中高生が身近な疑問や気付きをもとにアイデアを提案する大会にも出場。37校のうち見事、最優秀に次ぐ優秀賞を獲得しました。
身近な「通学バッグ問題」に目をつけ、課題解決に結びつけたことが評価されました。
佐久長聖中 3年・松居悠羽さん:
「他の人たちも『このバッグ問題』を課題に感じていて、この解決策が有効だと認めてもらえたんだと感じて、すごくうれしい気持ちでした」
■改良を加え「商品化」へ
ちなみに「2B」は「便利」と「ビューティー」の頭文字をとって名づけました。
今後、さらなる改良を加え「商品化」される見通しだということです。
佐久長聖中 3年・松居悠羽さん:
「(階段を)上りにくいとかそういう悩みを抱えている人だったり、鍵とか小さなものが、かばんの底に行ってしまって探しにくいなどの悩みを抱えている人にぜひ私たちのアイテムを使ってもらって、たくさんの人のバッグライフに革命を起こしていきたい」