俳優の大東駿介さんが、訪れた街のうんちくや、まだ地元住民にも知られていないような魅力を探す「発見!てくてく学」。

今回訪れたのは、加賀百万石の城下町として栄えた石川県金沢市です。

■江戸時代から残る美しい町並みが多くの観光客を魅了している金沢

金沢は前田利家が城づくりを始めた金沢城や、国の特別名勝に指定されている兼六園、さらにひがし茶屋街など、江戸時代から残る美しい町並みが多くの観光客を魅了しています。

【大東駿介さん】「金沢って風情もあって、品もあって、ちょっと京都にも似てるんですけど、インバウンドで来るお客さんの中でも、2回目とか、日本のことが好きになってから来られる方が多い。ヨーロッパ系の方が多い」

■江戸時代から300年以上の歴史を誇る金沢の台所「近江町市場」

江戸時代から300年以上の歴史を誇る金沢の台所「近江町市場」。鮮魚店や飲食店など、およそ170店舗が軒を連ね、いつも活気にあふれています。

【大東駿介さん】「うまそうやな、どんぶり。うわ!ブリのたたきや。うまいやろうな。今なんか脂のって」

豊富な海の幸が自慢の金沢ですが、実は地元の人だけが知る「冬の幻の味覚」があるといいます。

■幻の食材「香箱ガニ」

近江町市場にいる人にたずねてみると…。

【大東駿介さん】「この時期県外に出回らない幻の食材があるんですって、ご存知ですか?」
【観光客】「県外に出ない幻の食材?知らない」

その正体は、石川県で水揚げされたメスのズワイガニ「香箱ガニ」です。

11月上旬から12月末までのわずか2カ月間しか楽しめないため、地元で消費されることが多い貴重な食材なのです。

「香箱ガニ」の最大の魅力は、『内子』だといいます。

【店員】「中にある内子がメイン。足の身ももちろん甘みが強くておいしいんですけど。でも1番のメインは、赤い内子がおいしいです」

■「香箱ガニ」の名前の由来は…

近江町市場内の川木商店で、香箱ガニと新鮮なボタンエビを堪能する大東さん。

【大東駿介さん】「見て!きれいな…いただきます」

一口食べた瞬間...

【大東駿介さん】「おいしくないわけがない。笑けるおいしさやな。内子とミソと、外子と。プチプチとした食感がたまらない」

【大東駿介さん】「正月早々…バチ当たるんちゃうかな?」

「香箱ガニ」という名前の由来についても、興味深い説明がありました。

【川木商店 木戸裕二さん】「カニの面をバラす時に、箱を開くようにバラす。その時に、茹でたての香りがすごくいい。箱から香りがただよってくるので、“香箱”っていう」

■日本の金箔生産量のほぼ100%を占める金沢

金沢は実は金箔の生産量が日本一の町です。なんと日本の金箔生産量のほぼ100%を占めています。

その理由を探るため、大東さんは金箔の大手「箔一本店 箔巧館」へ向かいました。

金沢の地名は「金城霊沢(きんじょうれいたく)」という泉が由来とされます。大量の砂金が取れたことで「金洗いの沢」と呼ばれるようになり、それが転じて「金沢」になったといわれています。

【店長 金城恵美さん】「もともと、前田利家公が装飾用のやりなどを装飾する金箔や銀箔とか、命令をして金箔を作り始めたところから始まってる」

■金箔作りの工程 職人の経験と勘が重要

金箔の材料は金と微量の銀と銅。銀と銅を加えることで、金箔がより薄く延びるようになります。

およそ1300度に熱した炉で溶かして混ぜ合わせ、合金を型に流し込み再び固めます。

それを100分の5ミリという厚さになるまで延ばし、澄打ち紙に挟み、その束を叩いて行きます。

職人の経験と勘だけを頼りにして厚さ1000分の7ミリに仕上げていきます。

さらに箔打ち紙に挟んで、打ち延ばし1万分の1ミリの薄さにするのだそうです。

最後は竹の枠で四角に切り揃えれば完成です。

「箔一」では、最終工程を体験できるということで、大東さんも体験しました。

■金箔の秘密と職人技

なぜ金沢が金箔の一大産地になったのでしょうか。

【伝統工芸士 中道佑介さん】「金沢の気候風土。石川県は湿度が高いんで、静電気が起きにくい。扱いやすい」

江戸時代になると「箔打ち禁止令」により、金箔の生産は江戸と京都以外の土地では厳しく禁じられていました。

しかし、金沢の人々はこっそりと「隠し打ち」と呼ばれる方法で金箔作りを続けていたそうです。

【伝統工芸士 中道佑介さん】「わずかな材料しかない。それをより良いものにしようとする努力とか工夫が、金沢箔の技術向上に大きくつながった」

【大東駿介さん】「こっそりやってた金沢が、今やシェア100%。すごいですね。これは職人の技と意地ですね」

【伝統工芸士 中道佑介さん】「先人の方たちはすごいなと思います」

【大東駿介さん】「織田信長に仕えていた時、浪人になって落ちたとき『戦に出るな』と言われていたのにも関わらず、勝手に戦に出てた。それに似てますよね。利家は認められて返り咲いて。金箔作りを禁止されていた金沢は今やシェア100%。これ前田家の特性もあったのかもしれませんね」

江戸時代から受け継がれる職人の技と、禁止令下でも技術を磨き続けた金沢の人々の熱意。それが今日の金箔王国・金沢を作り上げたのです。

(関西テレビ「newsランナー 大東駿介の発見!てくてく学」2026年1月15日放送)

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