日本統治時代の台湾で教育に当たった志賀 哲太郎の『生誕160周年記念シンポジウム』が17日、出身地の益城町で開かれました。講演を行った台湾在住の作家・片倉 佳史(かたくら・よしふみ)さんに、志賀 哲太郎が「聖人」と呼ばれる理由について聞きました。

(1月17日/益城町文化会館)
【作家 片倉 佳史さん】
「熊本の人は、たくさん台湾に行っていたはずなのに、いわゆる〈著名人〉は少ないんですよ。どうしてか?熊本の人々は、一番下の子どもたちに勉強を教える教師の仕事をした人が多かったんですよ。たぶん台湾の人々に一番、影響を与えたのは熊本の人たちなんですよ」

益城町出身の志賀哲太郎は、日本統治時代の台湾台中市大甲区で教育に当たりました。

TKU制作のドキュメンタリードラマ 郷土の偉人シリーズ33作目となる今回は、この志賀 哲太郎にスポットを当てます。

この日は、台湾在住の作家で武蔵野大学客員教授の片倉 佳史さんが『志賀 哲太郎の功績が日台にもたらしたもの』と題して、講演を行いました。

【作家 片倉 佳史さん】
「大甲の人たちは、志賀 哲太郎という人物を知っている人は多いです。今の住民たちの父親や祖父母が、志賀先生の教えを受けて大人になっている。志賀先生の教えを見つめて、受け止めて、受け入れていった。そして自分たちの子孫に伝えていったというところがあると思うんです。ですから、当然、今の若い世代であっても、志賀先生が教えた内容は受け継がれている印象があるんです」

2011年、大甲区は志賀を学問の神様を祀(まつ)る文昌祠に祀り、その功績を語り継いでいます。

【作家 片倉佳史さん】
「日本人が志賀先生の功績をたたえる時には『偉大なる教育者』とかの表現を使うと思うんですけど、『聖人』という言葉は元々、人間というものを超越した存在、人格、教養、学力、あらゆるものを超越した存在という意味なんです。教師という域を超えた称号なんです。どのぐらい大甲の人々に志賀先生が慕われていたかを考える上で、『聖人』という言葉を台湾で使うということが圧倒されるんです。そういう言葉を使うほど慕っているのかということなんです。「やっぱり、それだけの人だった」と皆さんが言うんです。そういう先生がいて、今の自分たちがいる。周りの人にも伝えるし、もちろん自分たちの子孫にも伝えていくという意志を感じるんです。先輩方がやってきたことを見つめ直す、学び直すことは、すごく意味があるんじゃないかなと思います。(台湾の人は)関心は絶対あると思うんです。こういう先生がいて、出身地のこの益城という場所が(台湾の人を)呼び寄せる、受け入れるということもうまくやってもらえれば、いい形の未来系の日台交流ができると思うんです」

TKU制作のドキュメンタリードラマ 郷土の偉人シリーズ『台湾・大甲の聖人 志賀 哲太郎~生徒たちの明日を照らして~』は、フジテレビ系九州7局で1月25日(日)午後4時5分放送です。

【志賀 哲太郎 役/竹財 輝之助さん】
「熊本と台湾を結ぶ偉人です。『志賀哲太郎』、ぜひご覧ください」

テレビ熊本
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