葬儀や斎場の運営などを行う北海道函館市の老舗葬儀業者「博善社」とその子会社が12月24日、自己破産申請の準備に入ったことがわかりました。

 1897年6月創業の博善社は、函館市や七飯町に斎場を持ち、個人や団体・企業の指定業者として、葬儀や斎場の運営を中心に事業を展開していました。地元では有数の葬儀業者として、葬儀の企画力や遺族への心配りなど顧客満足度を高める経営で、1999年12月期には年間売上高約2億5000万円を計上していました。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大以降は業績不振に陥り、厳しい運営を強いられました。背景には、感染対策により大人数を集めての葬儀が難しくなったことや、少人数で行う家族葬の増加があるとみられています。2024年12月期の年間売上高は約8200万円にとどまっていました。

 子会社である「グリーン企画」も連鎖する形となり、先行きの見通しが立たなくなったことから事業の継続を断念しました。

 民間の信用会社・帝国データバンク函館支店によりますと、負債総額は博善社が2024年12月期末時点で約1億7100万円。グリーン企画が2024年4月期末時点で約5000万円で、2社合計で約2億2100万円です。

北海道文化放送
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