15日は2025年最後の年金支給日ですが、税制改正があり、中には手取りが増えた方もいるそうです。
物価高が直撃する中で、街の人の使い道を取材しました。

2025年度の税制改革の所得税の基礎控除の見直しによって、2025年に源泉徴収された所得税の“払い過ぎた分”がまとめて戻ってくるのです。

この恩恵をひと足先に受けたのが、高齢者。
東京・巣鴨の銀行には多くの高齢者の姿がありました。

早速、年金の支給額を確認したという人の中には、うれしい変化があったという人も。

60代の男性は「(所得税の)還付があった。1万円くらいですかね。(Q.クリスマスとかお正月は?)なんかおいしいもの食べたり、ケーキを買ったりですね」と話し、年金支給額が1万円ほど増えたといいます。

税制改正によって、年金から所得税が源泉徴収されていた人にも“払い過ぎて”いた分が還付され、支給額が増えるのです。

年金受給者(70代):
(年金支給額)少し上がっておりました。1万円くらい。助かります、12月だから余計に。(Q.使い道は?)クリスマスのプレゼントができたらなと、家族・孫とか。(孫が)17歳なので、お小遣いが一番いいと思いますけど、1万くらいはしてあげたい。ちょっと頑張って、来年受験なんで。

とはいえ、何かと物入りな年末年始だけに、70代の女性は「正月はおせちとか頼みました。お雑煮に入れるものも結構もう高い。お年玉だけでも3~4万円いっちゃいます」と話すなど、悩みも尽きません。

長引く物価高が、年金生活を送る高齢者も直撃。

年金受給者(80代):
やっぱり生活費大変だもの。たまにカップラーメンの特売があるんですよ。そこに行って10個くらい買ってくる。節約、節約。(Q.年末のぜいたく)あーもう、そんなことできない。

大正15年創業という巣鴨の老舗ウナギ店「八ツ目や にしむら」。

ランチタイムでにぎわっていましたが、店主からは「きょうはあまりいないかもしれない。年末年始が近いので、それに備えて(年金を)使わない人も多いのでは」と、いつもの年金支給日のにぎわいが見られないと嘆く声もあがりました。

この店でウナギ弁当を買った夫婦は、ウナギと塩大福で、支給日のささやかなぜいたくをするといいます。

夫婦で月約26万円受給・70代:
プチぜいたくは、ウナギを買いました。お父さんの分ももちろん。(Q.他のぜいたく)塩大福。ここのはおいしいから。

一方、東京・足立区のスーパー「ベニースーパー佐野店」でマグロの刺し身とサーモンの切り身を買った80代の男性は、「宝くじも買った。これ30枚だから9000円。(Q.支給日だからという気持ち?)あるね、この間1万円当たったんだよ」と話し、さらなる年末の大盤振る舞いとして年末ジャンボ宝くじに9000円を投じて、一獲千金の夢を買っていました。

一方、さまざまな食品を買い込んでいた90代の女性にかごの中身を見せてもらうと、“値引きシール”がついた商品がずらり。
食費を1日1000円に抑えるための工夫だといいます。

月約4万円受給・90代:
1日だいたい1000円の食事代だからね。月3万円すれば、ほか買えなくなる。もう少し年金も物価にあわせて何割でも上がればいいんだけど。結局こんな調子よ。

フジテレビ
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社会部
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