岡山県内に特殊詐欺緊急特別警報が発令されたことを受け、11月25日、特殊詐欺撲滅に向け、警察と金融機関による啓発活動が行われました。金融機関も新たな対策に乗り出しています。
岡山市北区の百十四銀行岡山支店で行われた啓発活動では警察官と行員が利用客や通行人らに特殊詐欺への警戒を呼びかけるチラシを配りました。
警察によりますと岡山県内では10月末までに特殊詐欺が未遂を含めて246件発生しています。被害総額は約10億1600万円に上り、2016年以降、最悪となっています。
特に、10月に入ってから、息子をかたって現金をだまし取るオレオレ詐欺が急増していることを受け、岡山県警は11月11日に特殊詐欺緊急特別警報を発令しています。
金融機関も対策に乗り出し、百十四銀行では12月1日から、75歳以上の利用者について、ATMの取引限度額が1日当たり30万円に制限されます。
(百十四銀行岡山支店 鍛冶直行次長)
「窓口において現金出金で高齢者が来た場合にはまずアンケートをして、それに基づき詐欺被害に遭っていないかチェックする。また出金理由などを聞き疑わしい場合は警察と一緒に聞くことがある」
(岡山中央警察署生活安全1課 山本直希課長)
「電話を受けた後には知っている息子の電話番号に電話をして確認するほか、家族の中だけで通用する合言葉を決めておくなど本当に身内かどうかを確認してほしい」
オレオレ詐欺の場合、犯人から被害者への最初の接触方法のほとんどが固定電話ということで、警察は防犯機能付き電話の導入など対策を徹底するよう呼びかけています。