多くの病院や診療所で経営状態が悪化しています。今後、安定した医療サービスの提供が困難になる恐れがあるとして、岡山県医師会は、11月25日に会見を開き、診療報酬アップへの理解を求めました。

(岡山県医師会 松山正春会長)
「患者にもわれわれの窮状を理解していただいて何とか協力してもらえばと…」

県医師会によりますと、ここ数年、国が定める診療報酬が急激な物価や賃金の上昇に追いついておらず、全国で赤字の医療機関が増加。また、医療・介護従事者の他の産業への流出による人手不足の深刻化もあいまって県医師会の会員の廃業も2023年度の18件から2024年度は29件と急増しています。

診療報酬は2年に1回改定されますが日本医師会は2026年度の改定で、大幅なアップを求めていて、県医師会も診療報酬の増額に理解を求めました。

県医師会は先週、地域医療の崩壊を防ぐためとして、早急かつ効果的な医療機関への財政支援対策の実施や診療報酬の大幅なプラス改定を国に求めるよう岡山県議会に陳情しました。

(岡山県医師会 松山正春会長)
「病院も診療所も今まで積み上げたものを食いつぶしながら経営している。少なくとも病院の改築や新築はできない。診療報酬が10%でもアップすれば防げるのでは。」

岡山放送
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