がんと向き合う人の治療と仕事の両立を考えるセミナーが、11月7日に岩手県盛岡市で開かれました。
がんの経験者の講演などを通して企業の人事担当者や医療関係者が支援の在り方を学びました。
セミナーは東京のNPO法人日本がんサバイバーシップネットワークが開いたもので、県内を中心に企業の人事担当者など約100人が参加しました。
セミナーでは岩手銀行の菊地文彦常務が講演し、3年前に舌がんと診断されてからも仕事を続けた経験をもとに、治療と仕事を両立するには職場の理解と医療機関のサポートが大切だと語りました。
岩手銀行 菊地文彦常務
「経営陣が『職場に復帰してもらいたい』とメッセージを発することが大事。医療機関には企業と患者の『ワーク/ケア』のバランスをサポートしてほしい」
また会場には相談窓口を紹介するブースなど働きながらがんの治療を行う人と企業に両立の具体策を考えてもらうための情報コーナーも設けられていました。
主催者の高橋都代表理事は「がんと診断された就労者の2割から4割は離職している」との研究結果を示した上で、「こうしたセミナーを今後も開き両立の理解を一層深めたい」としています。