県庁の緑地内でクマのフンが見つかり、近くのトイレが封鎖されるなどの対応がとられた。県はクマの目撃情報が2000件を超えたとホームページで発表し、クマに対しさらに高いレベルでの警戒を余儀なくされている。
(リポート)
「車通りが多く、多くの人が利用する県庁の前の広場で、クマのふんが確認された。県庁の人によると、この周辺でクマのふんが確認されたのは初めてということです」
クマのフンが確認されたのは、県庁前の県民緑地内の噴水付近。
6日午前、構内を清掃していた男性職員が直径約10センチのふんを発見し、その後クマによるものと判明した。
ふんには、イチョウのタネが含まれていた。
県は近くのトイレを当面の間封鎖したほか、ホームページなどで注意喚起をしている。
県によると、クマの目撃件数は10月から急激に増えていて、11月2日現在で過去最多の2103件に及んだと明らかにした。
これは、県がクマの目撃件数の調査を開始して以降、一番多かった2020年の795件と比べて3倍近い数字となっている。
さらに、10月だけでも748件のクマが目撃されていて、2025年の目撃件数の3割を上回っている。
一方、6日朝、川西町西大塚の住宅の敷地内で、歩くクマ1頭の姿を住民が撮影した。
このクマによる被害は確認されておらず、通報を受けて猟友会が現場で空砲を放ったものの、クマの姿は確認できていないという。
それから、4日、酒田市八幡地域大沢地区で撮影された映像には、親子と思われるクマ2頭が大文字の山に現れたところが収められていた。
ドローンで近づくと音に驚いたのか、2頭のクマは「大」の字の上の茂みの中へ身を隠してしまった。
県内各地で目撃が相次ぐクマには、最大限の警戒が必要。