ブラジル秋田県人会の創立65周年を祝う式典が10月にブラジルで行われ、鈴木知事など秋田県の訪問団と現地の関係者が交流しました。交流を次の世代につなぐ重要な場となったようです。

10月19日にブラジル・サンパウロで開かれた「ブラジル秋田県人会」の創立65周年記念式典。県内からは鈴木知事など7人の訪問団が出席し、県人会のメンバーとともに節目を祝いました。

式典では、秋田とブラジルの伝統的な音楽が披露され、出席者は歌や踊りを通じて交流を深めていました。

県人会の会長を務める大間知アルフレッドさん(71)は「今までやっていたセレモニーよりトップなセレモニーで良かった」と振り返りました。

大間知さんは県出身の両親を持ち、2020年にブラジル日系2世として初めて会長に就任しました。創立60周年の年でしたが、新型コロナの流行で式典を開催することができませんでした。

ブラジル秋田県人会・大間知アルフレッド会長:
「65周年の式典ができるかなと思っていたが、皆さんの協力と会員の皆さんにも手伝ってもらってできたので、すごくうれしい」

式典では県の訪問団と県人会との間で記念品を贈り合う場面もあり、あきた南米交流会は、秋田市出身の木版画家・勝平得之の画集を贈りました。画集には、秋田の風景や民俗芸能などを描いた勝平の作品50点が収められています。

ブラジル秋田県人会・大間知アルフレッド会長:
「すごいプレゼント。勝平得之のストーリーなどを調べて、皆さんの前で展示したい」

また65周年の節目に合わせ、現地では秋田竿燈まつりの演技が披露されました。大間知さんは初めて演技を見たといいます。

「すごく驚いた。ブラジルでは竿燈が1本だけだが、秋田での祭り本番では200本。立てたときはすごいインパクトがあると思う。いつかそういう形でブラジルでもやりたい」と語った大間知さん。

日系2世の会長として活動することに「重い責任を感じている」と話す大間知さんですが、節目の交流を通じて秋田とブラジルの関係を次の世代につなげたいと意気込みます。

ブラジル秋田県人会・大間知アルフレッド会長:
「秋田の文化とか歴史をどういうふうにブラジルの人に伝えるか。子供や孫世代、ブラジルの皆さんに秋田を好きになってもらいたい。それがわれわれの一番大きな目的」

秋田テレビ
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