静岡県藤枝市の山中で男性の遺体の一部が見つかり、その後 殺人や死体遺棄などの罪で起訴された男の裁判員裁判が始まり男は起訴内容を認めました。

飲食店を共同経営していた男性(当時30)を殺害し、遺体を遺棄した罪などに問われている静岡県静岡市葵区の会社役員の男(31)。

男は2024年6月、葵区のマンションの敷地内で男性(当時30)を刃物のようなもので複数回突き刺すなどして殺害し、元アルバイト店員の女性(当時19)と遺体を切断するなどして藤枝市の山に埋めたとされています。

この事件を巡り、元アルバイト店員の女性は従属的な立場だったことなどから静岡地裁は執行猶予のついた判決を言い渡していました。

11月5日、静岡地裁で始まった裁判員裁判で男は―。「間違いありません」声を詰まらせながら起訴内容を認めました。

その後の冒頭陳述で検察側は、小中学校の同級生だった2人は男性が社長、男は中間管理職で立場の違いが上下関係に表れ、仕事上のミスなどで男性に日ごろから叱責されていたことを明らかにしました。

そのうえで、事件直前に男と女性従業員との関係をめぐり、男性から叱責されたことが犯行につながったと指摘しています。

一方、弁護側は、男は男性の奴隷的な支配関係にあり、屈辱的な扱いに対する積年の感情が一気に出て衝動的に犯行に及んでしまったと主張しました。

また、被告人質問で男は2人の関係について問われると―。「日常的に暴力を振るわれていた。命の危険を感じることもあり、自殺を考えることもあった」と男性との関係に悩んでいたことを語りました。

裁判は12日に結審する予定です。

テレビ静岡
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