飲酒運転で男子高校生をはねて死亡させた罪に問われている男の裁判で5日、検察は懲役10年を求刑しました。
危険運転致死の罪に問われているのは、福岡県大牟田市の無職、井上雄二被告(63)です。
起訴状によりますと井上被告は去年1月、大牟田市で飲酒した状態で車を運転中、時速90キロ以上で交差点に進入して原付バイクと衝突し、バイクを運転していた高校生の山下和眞さん(当時17)を死亡させたとされています。
福岡地裁で5日に開かれた裁判で、検察は「多量のアルコールを含んだ状態での運転であり、悪質極まりない」「事件に真摯に向き合い反省する姿勢は皆無だ」と指摘し、井上被告に懲役10年を求刑しました。
一方、弁護側は「飲酒運転ではなかった」と反論した上で、「山下さんの一方的な過失で事故が起きた」などとして無罪を主張しました。
判決は来年1月に言い渡されます。