高市首相の所信表明演説に対する、各党の代表質問が4日から始まり、就任後初めてとなる国会論戦が幕を開けた。

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笑みを浮かべて、本会議場に入った高市首相。
最初の相手は、“元総理”の立憲民主党・野田代表だった。

立憲・野田代表:
ガソリン税の暫定税率の廃止、そろそろ決着をつけませんか。年内に廃止するとここで明言すべきではないですか。

高市首相:
いわゆるガソリンの暫定税率については、本年12月31日に廃止すること。不安を希望に変える強い経済を作ってまいります。

「食料品の消費税ゼロ%」については…。

立憲・野田代表
実施時期も明記されず、「視野に」「検討」など、やる気のなさがにじみ出ている。

この指摘に、高市首相は鋭い視線に。その“返答”は…。

「食料品の消費税ゼロ%」について首相は

首相就任後、初となる国会論戦が4日午後からスタート。各党による代表質問が始まった。

立憲・野田代表:
高市総理、大役への就任おめでとうございます。ワークライフバランスには留意され、健康管理には十分、お気を付けください。

トップバッターの立憲民主党・野田代表が最初に問いただしたのは、“政治とカネ”について。

立憲・野田代表:
総理は旧安倍派幹部を党の要職に登用し、副大臣政務官人事でも、いわゆる裏金事件で党の処分を受けた旧安倍派の衆参両院議員7人の起用を決めた。総理は“政治とカネの問題はけじめがついた”とお考えでしょうか。

高市首相:
それぞれの議員が丁寧に真摯に説明責任を尽くしてきたものと考えている。ただ大切なことは、二度とこのような事態を繰り返さないということ。ルールを徹底的に遵守する自民党を確立する覚悟でございます。

さらに…。

立憲・野田代表:
自民党、日本維新の会の連立政権合意書には「1割を目標に衆議院議員を削減する」とあります。定数は数の力で強引に決める課題ではありません。

高市首相:
議員定数の削減は身を切る改革として重要な課題であり、具体的な削減案の策定およびその実現に向けては、できるだけ幅広い賛同を得ることが重要でございます。

そして、論戦の大きなテーマとなったのが物価高対策。野田代表は「食料品の消費税ゼロ%」について…。

立憲・野田代表:
自民と維新の連立政権合意書には、実施時期も明記されていなければ、「視野に」「検討」など、やる気のなさがにじみ出ている一文です。総理、ともに実現しませんか!

高市首相:
消費税率の引き下げについては、事業者のレジシステムの改修等に一定の時間がかかる等との課題にも留意が必要であると。
戦略的に財政出動することにより所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がる好循環を実現することで、不安を希望に変える強い経済を作ってまいります。

自民党関係者「力強い答弁ではないか」

そして、自民と連立を組んだ、日本維新の会の藤田共同代表は、高市政権の外国人政策について質問した。

維新・藤田共同代表:
政府は内閣官房長官を議長とする「外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」を創設し、強力な体制を構築した。外国人対策に関する、今後の方針を伺います。

高市首相:
新たな担当大臣のもと、与党におけるご議論を踏まえ、政府一体で土地取得等のルールのあり方の検討を含め、秩序ある共生社会実現に向けた施策を進めてまいります。

高市首相の4日の答弁に…。

自民党関係者:
力強い答弁なのではないだろうか。少なくとも前よりは眠くならない。安定した答弁だ。

野党幹部:
政治とカネの問題について、何も内容がなかった。

論戦がスタートした高市内閣。そして、目玉政策を巡っても初めての会議が行われた。

高市首相:
一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民の皆さまが不安や不公平を感じる状況が生じている。

 “外国人政策”の取りまとめ役を担当する小野田外国人共生相は…。

小野田外国人共生相:
来年1月をめどに、基本的な考え方や取り組みを進めるよう(首相から)指示があった。排外主義とは一線を画しますけれども、外国人との秩序ある共生社会の実現に向けて、司令塔として、政府一体となって、スピード感を持って検討を進めて参る。

維新の藤田共同代表が“公金還流疑惑”で会見

一方、高市政権が本格始動する中、連立を組む維新の藤田共同代表に、ある疑惑報道が…。

共産党の機関紙「しんぶん赤旗」は、藤田氏側が自身の秘書が経営する会社に、「ビラ印刷」などの名目で、あわせて約2000万円分を支払っていたと報じた。

さらに、金額の9割以上が公金だとも指摘した。

藤田氏は記者会見で…。

維新・藤田共同代表:
法的には、どこから切り取っても適正であるということは確認をしております。しかし、公設秘書が代表を務める会社に発注したという構図そのものが、誤解や疑念を招くというご指摘やご批判に対しては、真摯に受け止めたい。「疑念を持たれることはするな」というお声を真摯に受け止めて、今後は当該企業には発注をしないことといたしました。
(「イット!」11月4日放送より)