秋の行楽シーズンを迎えた庄原市の帝釈峡の遊歩道で3日、落石事故があり、現場近くで50代の男性が倒れているのが見つかりました。男性に落石が当たった可能性があるとみられます。
警察などによりますと、3日午前10時半ごろ、庄原市東城町の帝釈峡にかかる天然のアーチ橋、「雄橋(おんばし)」付近の遊歩道で落石がありました。
落石現場の近くで、50代の男性が心肺停止の状態で倒れているのが見つかり、その後、病院で死亡が確認されました。
【毛利祥子記者】
「遊歩道の入り口から1キロほどの場所に雄橋があります。本来であれば橋の下を潜り抜けて歩くことができますが、今は50メートルほど手前で通行止めとなっています」
県などによりますと、9月下旬にもこの現場付近で落石があったということで、県は、当面の間、橋周辺の通行を規制するということです。
落下した岩は、直径50センチ程の大きさで、男性に目立った外傷はないものの落石が当たった可能性があるとみられています。
【大阪からの観光客】
Q:ご存じなかった?
「全く知らない。(雄橋を)通り抜けてこの辺1時間ばかり散策しようと思ったんだ。残念も残念だね。また来年来るよ」
【地元の人は】
「11月の初めから中旬までがお客さん(観光客)が一番多い時期です。(人出への)影響は出ると思うけどね」
警察は、落石が男性に当たったかどうかも含め、現場の状況を詳しく調べています。
<カイセツ>
取材した毛利記者によりますと、帝釈峡は国定公園に指定されていて石灰岩でできているこの雄橋は高さがおよそ40メートルと大きく、世界三大天然橋にも数えられています。
去年帝釈峡を訪れた観光客はおよそ12万5000人と推定されていて、その多くがこの雄橋を訪れるということです。
地元の観光協会によりますと、これまでも小さな落石はあったということで、遊歩道を歩く際はのり面を含め、注意してほしいと呼び掛けています。