優れた功績を収めた人などに贈られる「秋の叙勲」の受章者が発表され、県内では60人が晴れの栄誉に輝きました。

県内からは優れた功績を収めた人に贈られる旭日章に13人、長年公務につき、成績をあげた人に贈られる瑞宝章に47人が選ばれました。

このうち 災害科学の進歩に貢献したとして長崎大学の名誉教授 高橋和雄さん(80)には瑞宝中綬章が贈られます。

高橋和雄 名誉教授
「僕もそんな歳になったのかと(受章で)実感させられた」「被災地責任という言葉がある。被災を受けたところは受けたことをちゃんと記録を残して、後世に伝えて同じことを繰り返さないようにする」

高橋さんが長崎大学工学部の助教授だったとき、長崎大水害が発生。

大学は学部を超えた学術調査団を立ち上げ、災害に強いまちづくりに向け提言をまとめました。

雲仙・普賢岳の噴火災害も高橋さんは復旧・復興の段階まで地域に寄り添いながら調査を続けました。

現場で得た知見や調査結果は、被災者の生活再建や国や県の防災体制の整備にも役立てられています。

高橋名誉教授
「インフラがどれだけ整備されて、避難計画ができているかできないかで被害の起こり方が全然違う。防災も減災できる」

暮らしを支える道路や橋など、社会インフラについてもこまめに点検・補修して長持ちさせるため、産学官で連携し人材育成にも取り組んでいます。

高橋名誉教授
「自分でできないこともネットワークでできることもたくさんある」「色々な取り組みを分かりやすく伝えて、地域で起こったことが
他人ごとじゃない、自分ごとになるような支援ができるかなと」

テレビ長崎
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