四国銀行野球部の川田悠慎選手が埼玉西武ライオンズから6位で指名を受けました。

宿毛市出身。高い守備力と俊足が武器で2024年の都市対抗野球でも活躍しました。四国銀行から実に54年ぶりの指名となりました。

《指名直後の記者会見》
こんばんは。四国銀行野球部の川田悠慎です。本日はお忙しい中、また夜遅い時間にも関わらずお集まりいただき誠にありがとうございます。

本日開催されましたプロ野球ドラフト会議におきまして、埼玉西武ライオンズからの指名をいただきました。幼い頃から夢見ていたプロ野球選手への道が開けたこと、本当にうれしく、また信じられない気持ちでいっぱいです。

正直に申し上げますと、私の野球人生は決して順風満帆ではありませんでした。試合に出られない悔しさ、ベンチで仲間を応援することしかできない歯がゆさ。そんな時間が私の野球人生の大半を占めていました。全国大会にも縁がなく、実力不足を痛感する日々が多かった記憶があります。

だからこそ、四国銀行に入行してからは「もう後悔したくない、やるしかない」という思いで必死に努力してまいりました。試合に出られなかった時間が長かったからこそ、試合に出られることのありがたさを誰よりも知っています。だからこそ、グランドに立つ以上は、全力でプレーすることが当たり前だと思ってやってきました。

これまでの野球人生は「順風満帆ではなかった」と語る川田選手
これまでの野球人生は「順風満帆ではなかった」と語る川田選手
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本日、こうして埼玉西武ライオンズから指名をいただけたのは、応援してくださった地域の皆さま、お客さま、大津支店を始め職場の皆さん、野球部の亀岡監督、先輩、同僚の皆さん、そして高校時代、大学時代からどんな時も見捨てずに支え続けてくれた家族のおかげです。心より感謝申し上げます。

埼玉西武ライオンズでは、私の持ち味である足を生かし、チームの勝利に貢献できるよう全力で頑張ります。一試合、一試合を大切に、全力でプレーする姿をお見せしたいと思います。

プロに入るのがゴールではなく、ここからがスタートだという思いを忘れず、全力で勝負します。四国銀行の、そして高知の代表として恥じない選手になれるよう精一杯努力してまいります。これからも温かいご声援をよろしくお願いいたします。本日は誠にありがとうございました。

ーー どんな思いで野球を続けてきた?
大学生の時に、社会人でずっと野球をやりたいという思いがあって、でも行けるかどうか分からないという状況の中で、四国銀行さんにとっていただいて、とっていただいたからにはやるしかないと思って。

最初はプロを目指すことは考えてなかったんですけど、今年に入ったぐらいから意識して。亀岡監督がずっと寄り添ってくださって、本当に「絶対やってやる」という気持ちでずっとやってきました。

ーー ドラフト会議はどういった状況で?
会議室で、亀岡監督と大北主将と平瀬コーチと一緒でした。

ーー 指名された瞬間は?
言葉にできないというか、本当にあんまり覚えてないんですけど、頭の中が真っ白になって、人生で味わったことのない感情でした。

ーー 想像していた結果ですか?
指名されるということも本当に思ってたわけじゃないので、ずっと不安な気持ちで待ってたんで、想像はしていないです。

ーー ライオンズの印象は?
ピッチャーを中心とした守備で守り勝つ野球というイメージです。

ーー はっきりプロに行きたいとなったのはいつ?
今年の1月ですかね。

ーー 誰かに何か言われたとか?
プロの方が見ていただいているというお話を聞いて、そういうチャンスってないと思ったんで、そこから本気で目指そうと思いました。

ーー プロに行きたいという気持ちはあった?
小さい頃はありましたし、野球を始める時に、父親から「やるんやったら本気でやれ」と言われて、プロ野球を目指す中でも「一流を目指さないと意味がない」と言われていたので、ちっちゃい頃は目指していたんですけど、高校・大学と現実、自分の立ち位置を見た時に、目指せる位置ではなかったので…ちっちゃい頃は思っていました。

ーー 高校・大学の頃は?
考えられるレベルじゃなかったんで、目の前の自分のやるべきことをこなすのが精一杯だった。振り返ったらそう思います。

ーー バッティングでの自分の持ち味は?
積極性だと思います。足があるので。

ーー 狙いたいポジションは?
外野の守備は足を生かせて守れるところなので、一番、武器かなと思っています。

ーー 高知高校時代は甲子園の経験はなかった
はい。ないです。

ーー 森木選手とは?
2つ上です。

ーー 大学時代は関西6大学で優勝などの経験は?
ないです。

ーー 4年の時はキャプテン?
キャプテンです。

ーー 四国銀行を選んだ理由は?
大学3年生の時に、社会人野球でやりたいという中で、地元に四国銀行という野球部があるのも知っていましたし。セレクションに来て、合格という形で言葉をいただいて、その時点で、四国銀行でやろうと決めました。

ーー プロ1年目の目標は
やっぱり足が一番武器であるので、盗塁王は目標にしてやっていきたいなと思っています。

ーー 大学で盗塁王などは?
タイトルは取っていません。

ーー 大学時ではレギュラー?
大学3年の春にフルシーズン出ただけで、他は出たり出なかったりでした。

ーー 1番の目標は?
盗塁王を一番の目標に頑張っていきたいと思います。

ーー 将来的な目標は?
誰からも愛されるプロ野球選手、理想としていただけるプロ野球選手になりたいなと思っています。

ーー 憧れの選手は?
北海道日本ハムファイターズの北山亘基さんは憧れというか、本当に尊敬しているプロ野球選手です。大学が一緒で、取り組み方というか、私生活から野球のことを常に考えて行動されていたので、「こういう方がプロに行くんだな」と思っていて。私生活全てを野球に捧げていたので、そこが尊敬できる部分で、目標にしている。

ーー 四国銀行で学んだことをどうプロで生かす?
銀行員として会社の社長さんとか、普通に生活していたら関われない人たちと関わる機会が多くて。また銀行の支店長であったり、その道のプロの方と関わってきて、プロとしての考え方を学ぶことができた。

会社だったら、会社の従業員を背負っている、それだけの覚悟があって会社を経営していて。そういうプロの方々の本気の意見を面と向かってお聞きすることが多くて。そういう部分が野球においても、これから私自身、野球が仕事になるので、覚悟を持って取り組んでいこうという部分は、野球に生きるかなと思っています。

ーー プロフェッショナルとは?
プロフェッショナルとは…僕だったら野球に対して、24時間そのことをずっと考え続けられるかだと思っています。

ーー 野球をしたくてもできなかった後輩、先輩、同級生の思いを持ってプロの世界に
自分自身、出られない期間もあったり、試合に出られる喜びは、常に持ってプレーをしていたので。プロに行きたくてもいけなかった人とか、やりたくてもケガでできなかった人とかもいますので。そういう方たちに対して、やっぱりもう死に物狂いで、全力でプレーすることが一番大事なんじゃないかなと思っています。そこだけは、ずっと頭の中に思ってプレーしているので、プロでもそのままプレーしていきたいと思っています。

ーー ご両親には?
先ほど電話をしました。「本当におめでとう」と言ってくれました。

ーー 地元の幡多地域で野球を頑張っている子供たちにメッセージを
悔しいこととか、「野球、嫌やな」って思うことあると思うんですけど、そういう思いをした子たちでも、ヒットを打ったり、守備でいいプレーをしたりしたら、絶対うれしい、野球が楽しいという気持ちになると思うんですよ。

そういう思いをするには、しんどい時でも練習をするしかないですし。僕もこうやって選んでいただいてプロ野球選手になれていますけど、正直悔しくて野球やりたくないって思ったこともありましたけど。

家族であったり、今であったら大津支店の、僕が仕事に出勤しない分、カバーしてくれている人たちを思うと、自然とではないですけど、もうやるのが当たり前という風になる。小さい子たちも親御さんに野球をやらせてもらっている、感謝の気持ちを持ってやってほしいと思います。

ーー 四国銀行としては日本選手権も控えています
相手はトヨタ自動車さんなんで、昨年優勝していますし、チーム全員で昨年の優勝チームを倒そうと、倒せるように頑張っていきたいと思います。

ーー チームメンバーにメッセージを
わがままな部分も見せてしまったり…ジコチューの部分も見せてしまったりしましたけど、本当に優しくて。同期がいなくて1人の中でも準備とか手伝っていただいて。日頃恥ずかしくて言えないですけど、本当に感謝しています。

仲間への感謝の思いが極まり涙を流す川田選手
仲間への感謝の思いが極まり涙を流す川田選手

今回プロを目指すことで、誰も馬鹿にせずに、応援じゃないですけど…あんまり触れずにいてくれて、本当にうれしかったというか。

骨折して「もう終わった」と思った時も、監督から常に気にかけてくれて。僕の落ち込んだメンタルを保ってくれて。本当に皆さんに感謝しています。ありがとうございます。

ーー 四国銀行から54年ぶりのプロ野球選手です
プロに入ってからも、本当に、四国銀行という場所に、四国銀行が取ってくださったからこうやってプロに行けますし、常に四国銀行という看板を背負ってプレーしていきたいと思いますし。やっぱり僕が活躍することによって四国銀行の名前も広がると思うので、そういう部分で貢献できればと思います。

ーー 弘田澄男さんは同じ宿毛出身、高知高校OBです
弘田さんは今も練習に来てくださっていて、アドバイスであったりというご縁で。弘田選手に続いて活躍できるように頑張りたいと思っています。

ーー ライオンズも春野キャンプが続いたり高知にゆかりのある球団です
高知にずっとキャンプに来ていて、高知の人からしたら馴染みがある球団だと思うので、高知の人たちを元気づけられるように、高知のために活躍していきたいと思っています。

ーー 高知の皆さんに向けて抱負を
高知の皆さんを元気づけられるようなプレーをするので、本当に一人でも多く野球に興味持っていただいて、埼玉西武ライオンズのファンになっていただければうれしいです。