新型コロナウイルスの感染が急増している。新潟県内の感染も、そのほとんどが強烈なのどの痛みを伴うという変異株“ニンバス”となっている。医師は「今回の流行はこの夏の猛暑も影響している」と指摘している。
■新型コロナの変異株“ニンバス” 症状は?
新潟県の定点医療機関あたりの新型コロナウイルスの報告数は、8月になると急激に増え、8月24日までの1週間の報告数は12.19人。
インフルエンザであれば、注意報レベルとなる10人を上回ったのは、24年9月以来だ。
県は「お盆や夏休みで人の行き来が活発になったことが、増加の一因になっている」としている。
全国と同様に、いま県内の流行の中心となっているのは、変異株“ニンバス”だ。
鈴木内科小児科医院の鈴木紀夫院長は「当院にも新型コロナウイルス患者はたくさんいらっしゃっている。まず、発熱して、のども痛い、せきも出る。要するに普通の風邪症状で受診に来る」と現状を話す。
新潟市中央区の鈴木内科小児科医院では8月、風邪症状で103人が受診。このうち、45人が新型コロナに感染していた。
■「外出避け体力低下している」
鈴木院長は、現在の流行には、この夏の猛暑が関係していると見ている。
「今年の夏は非常に暑くて、新潟もほとんど梅雨がないまま夏になってしまった。そうなるとお年寄りなどは外に出ないということで、やはり体力的に少し弱っているということがある。ウイルスは弱っている体が大好きなので、新型コロナがなかなか収まらないのも一つの要因かなと思う」
■予防には『免疫力アップ』『換気』が重要
残暑も長引く中、体力が低下していると感じる人は免疫力を上げることが重要だ。
鈴木院長は「本当に一日、数分でも10分でもいいから外に出て深呼吸をする、少し歩く。バランス良い食事をとる。それが予防になる」と指摘する。
また、感染の広がりにも少なからず暑さの影響があるようだ。
「ウイルスを吐くと数時間は生きているわけだから、感染防御は無理。冷房も入っているので、昔みたいに窓を開けっ放しというわけにはいかない。だから、できたら換気をまずしてほしい」
エアコンを使用していると換気を忘れてしまいがちになるが、やはり新型コロナの予防には換気が重要だ。
そのほか、県は、手洗いや手指消毒・マスクの着用に加え、体調が優れないときには会合への出席を控えるよう呼びかけている。
(NST新潟総合テレビ)