カセットボンベや携帯発電機など、災害時に活躍する製品による事故が多く発生しているとして、NITE=製品評価技術基盤機構は28日、注意喚起を行った。
NITEによると、2020年から2024年までの5年間に報告のあった、カセットボンベ等の事故は204件、携帯発電機の事故は21件発生していて、このうち計9件が死亡事故に至っている。
カセットボンベ等の事故では、ガス漏れが原因で火災となる例が報告されているうえ、人的被害に遭うケースが多い傾向にある。
また、携帯発電機では、屋内で使用したことで一酸化炭素中毒が発生し、死亡事故となった割合が高くなっている。
原因としては、経年劣化や誤った使い方などが挙げられている。
NITEは、事故を防ぐためのチェックポイントとして以下の点を挙げている。
■カセットボンベ等を使用する場合に注意するポイント
(1)経年劣化していないか
・気密性を保つためのパッキンと呼ばれる部品が時間の経過とともに劣化し、使用時にガス漏れなどが生じるおそれがある
・製造から長期間経過したカセットボンベ等は、ガス漏れやさびなどが生じていないか確認し、早めに使い切る
(2)ガス漏れが無いよう機器に正しく装着すること
・取扱説明書の指示に従って確実に機器に装着する
・装着を誤った状態で使用すると、ガス漏れが生じて火災に至るおそれがある
・装着後に異音や異臭が生じた場合、ガス漏れのおそれがあるので、点火動作を絶対に行わず、直ちにカセットボンベ等を取り外して使用を中止する。
・火気を近付けないようにして、換気をすること
(3)異常に熱くなるような誤った使い方をしていないか
・カセットボンベ等が過熱されると、内部の液化石油ガスが気化して膨張し破裂の恐れが高まる
・使用時、取扱説明書の注意事項を守る
・ガスの出が悪くなったからといって、意図的に温めることはしないこと
(4)保管場所に気をつけること
・使わないときは使用機器から取り外し、室内の40℃未満の場所に保管し、こんろなど熱源のそばや直射日光が当たる場所に放置しないこと
・保管時はキャップを忘れずに付ける
■携帯発電機を使用する場合に注意するポイント
(1)屋内で絶対に使用せず、屋外の風通しの良い場所で使用する
・携帯発電機は、排ガスに一酸化炭素などの有害物質が含まれているので、使用時に換気が不十分な場合、一酸化炭素中毒になるおそれがあることを理解する。
NITEはこうした注意に加え、事故の中にはリコールが開始された後に発生したものもあるとして、過去に発生した事故情報、リコール情報を確認し対象となっている場合は直ちに使用を中止するようよびかけている。
(フジテレビ経済部)