記録的な大雨で、大きな被害を受けた天草地方では、ボランティアによる復旧作業が続いています。地域への思いを胸に参加するボランティアの表情を追いました。
欄干が壊れ、草木が引っ掛かったままの橋。山の斜面が崩れ、家屋の一部にまで達するなど大雨の爪痕が多く残る天草市栖本町です。
20日は朝から多くの人が災害ボランティアセンターに集まりました。
職員から説明を聞いた後、複数の班に分かれて災害現場に向かいます。
最近は親子で参加する人も増えていて、20日も地元・天草市から父と娘がボランティアに加わりました。
父の仕事は消防士。職業柄、娘には「被災地の生の様子を通して何かを感じてほしい」と考え、ボランティアに誘ったといいます。
室内とはいえ暑さも残る中、全員で協力して床下にたまった泥をかき出していきました。
【中学2年生 田中 絢美 さん】
「みんなを笑顔にするために、ボランティアをやっています」
一方、こちらは16年前に天草に来て通訳の仕事をしているアメリカ人のジョージ・マターさん。今回ほどの大雨は人生で初めての経験でした。
自宅横の田んぼから家屋に向かって滝のような勢いで水が流れ込んできたといいます。
【天草在住のアメリカ人 ジョージ・マター さん】
「ボランティアの人たちはありがたいです。自分もボランティアで近所や天草にお返ししたい」
【天草市の会社員 五嶋 章生 さん】
「(これまでもボランティアを経験して)人手が足りないとできないということを実感したので、一人でも(多く)協力して早く普通の住まいにできれば」