2025年度の最低賃金を巡り、石破首相は4日、「国の目安を超えて最低賃金を引き上げる場合には、重点支援を講じたい」と表明した。
最低賃金について、厚生労働省の審議会は、過去最大の63円引き上げる目安をとりまとめ、全国平均の時給は1118円となった。
石破首相は記者団の取材に対し、「『2020年代に全国平均1500円』という高い目標に配意しながら、データに基づく真摯(しんし)な議論が行われた」として謝意を示し、「賃上げこそが成長戦略の要という基本的な理念、これまでの取り組みが着実に浸透し、成果を上げている」と述べた。
そして、価格転嫁の徹底や経営変革の後押しなどを挙げ、「賃上げ支援のため、政策を総動員したい」と強調した。
さらに、今後、目安を参考にして都道府県ごとに決められる具体的な引き上げ額を巡り、「国の目安を超えて最低賃金を引き上げる場合には、重点支援を講じたい」と表明。
『2020年代に全国平均1500円』との目標については、「今後の政策の効果が表れれば達成可能だ」との認識を示した。